診察室便り

 日常診療で感じた事、最近の話題、など、医療だけでなく、いろいろな話題にふれたいと思います。
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2021年10月10日(日)
新型コロナワクチン臨時接種日

 次第に秋も深まり、朝晩は涼しさを感じるようになりました。グッと冷え込むと気管支喘息発作がみられる季節でもあります。一年を通じて、9月~10月が一番多い時期です。ちょっと苦しいかな?と思ったら早めに受診しましょう。喘息は我慢してはいけない病気です。

 遅ればせながら、盛岡市でも新型コロナワクチンの接種が進んでいます。自分の周囲は医療従事者が多いせいか、みんなだいたい2回目も終わっているようです。

 しかし、まだ、一度も接種できずにいる方も多くみられます。10月4日現在、盛岡市内の12才以上接種率は49.3%で、東北地方の県庁所在地では2番目に低い数値です。やっと、集団接種もあちこちで始まりましたが、なぜか予約枠が埋まらないようです。

 かかりつけの医療機関が満員だったとか、かかりつけ医がいないとか、希望する種類のワクチンではないとか、集団接種は何となく不安とか、いろいろ事情があるようです。

 当院の新型コロナワクチンは、今のところ順調に進んでいます。土曜日はすでに2回目に入っています。平日も今週で1回目は終了して、来週からは全枠が2回目になります。ワクチンは限られた量しか配分されませんので、当院での接種を希望された方々全員には接種できてないようです。申し訳ありません。

 キャンセル待ちも受けつけましたが、キャンセルがあってもすぐに埋まってしまう状態です。今後、インフルエンザワクチンの接種も増えてきますので、新型コロナワクチンにばかり時間を割くことはできませんが、10月30日(土)に臨時の接種日を設けることにしました。

 少しでも多くの方に接種してほしいと思っています。通常の予約は1回目と2回目のセットになりますが、そうなると、2回目接種ができていない人はいつまで経ってもできないままです。

 10月30日(土)は、まだ一度も接種できずにいる方だけでなく、2回目接種ができていない方にも接種することにしました。また、当院の受診歴のない方にも接種します。予約は、コールセンターと当院Webサイトの両方からできます。

2021年10月5日(火)
エラーカタストロフの限界

 この頃、急速に新型コロナウイルスの感染が少なくなってきたように感じます。今までも数回増減を繰り返してきた新型コロナウイルスですが、今回はいつもとチョット違うような? ワクチン接種が進んできたと言うこともあるでしょうが、何か他にも要因がありそうです。

 東大の児玉龍彦名誉教授は、「ウイルスのコピーミスを修正するポリメレースという酵素に変異が生じたことで、コロナウイルスの変異速度が格段に上がっている。」と指摘しています。これは、簡単に言うと、「ウイルスは変異しすぎると、そのせいで自滅する。」と言うことですが、もう少し詳しく言うと、「ウイルスの変異株は増殖する時にコピーミスが起きると出現します。デルタ株のような増殖の速い変異株は、急速に感染拡大していきます。ところが、あまりにも増殖が速ければ、今度は、それだけコピーミスも増えてしまいます。その結果、ある一定のコピーミスを超えると、逆にそのウイルスの生存に必要な遺伝子までも壊してしまって、ウイルスが自滅(自壊)する。」ということです。

 1971年にノーベル化学賞を受賞したマンフレート・アイゲン博士が発表した『エラーカタストロフの限界』という考え方に基づくものですが、ウイルスが変異しすぎると、いつの間にか自分自身が危うくなるということは、興味深いですね。

 インドでは、1日に30万人とか、50万人とかの感染者がみられ、どうなるのかと心配されていましたが、特別な医療行為も施されないうちに、いつの間にかおさまってしまいました。このインドの状況を説明するのに『エラーカタストロフの限界』を引用している学者もいます。

 もしかしたら、日本国内のデルタ株も少し変わってきているのかもしれません。7月以降にデルタ株が急速に感染拡大したものの、8月半ばにはコピーミスが『エラーカタストロフの限界』を超えたために、ウイルスの自滅が始まり、急激に感染が減少したのではないか?と考えることもできます。

 仮にこの仮説どおりなら、これから新型コロナウイルス感染症は収束するのではないかと思ってしまいますが、仮説である以上、淡い期待にとどめた方が良いでしょう。それに少し感染のスピードが緩やかになると、コピーミスも減って、さらに狂暴な新型コロナウイルスが発生するかもしれません。油断禁物です。

 もう2年近く、人類は新型コロナウイルスに振り回されています。ウイルスは人類が地球上に存在する前からすでに存在していたと言われます。もしかしたら、ウイルスは人知の及ばない未知の能力?を持っているのかもしれません。

2021年9月23日(木)
今シーズンのインフルエンザ 流行る?流行らない?

 今日は、秋分の日、お彼岸の中日です。お彼岸は、春分の日、秋分の日を中日とした前後3日間、計7日間ずつがその期間とされ、お墓参りすなわち先祖供養の期間として知られています。私もお墓参りをしてきました。あまり信仰心が厚い方ではありませんが、お盆、お彼岸はお寺に行っています。

 新型コロナワクチンも、少しずつ接種が進むようになってきましたが、10月からはインフルエンザワクチンの接種が始まります。毎年決まったように冬に猛威をふるうインフルエンザですが、今シーズンはどうなるでしょうね?

 昨シーズンは、インフルエンザが全くみられませんでした。なぜインフルエンザが流行らなかったのか?はっきりとした原因はわかっていません。「みんなが、マスクをして、よく手洗いをして、人混みにいかないように注意したから」だけではないでしょうね。

 新型コロナと関連づければ、「ウイルスの干渉」が考えられます。干渉(かんしょう interference)とは、一つの細胞に二つのウイルスが感染した場合、どちらか片方、あるいは、両方のウイルスの増殖が抑えられるという現象です。これは、一方のウイルスが細胞に感染するのに必要なレセプター(接合部)を独占するため、他方のウイルスが感染できなくなるためと考えられています。つまり、増殖に必要な成分が一方に利用され、他方が利用できないということです。さらに、一方が他方の増殖を阻害する因子を放出することもあります。
 わかりやすく言うと、水たまりに大きな石と小さな石を同時に投げると、大きな石の波紋が小さな石の波紋を消してしまいます。これと同じです。

 なかなかもっともらしい説明で、昨シーズンは、大きな石が新型コロナで、小さな石がインフルエンザと考えればわかりやすいのですが、実際は、新型コロナの患者数は、例年のインフルエンザの患者数と比べれば、はるかに少なかったわけですから、明らかな「ウイルスの干渉」はなかったように思います。

 日本でのインフルエンザの流行を予測する一つの方法として、北半球(日本)よりも先に冬を迎える南半球の国々の流行状況が参考になります。南半球でインフルエンザが流行れば北半球でも流行るし、南半球で流行らなければ北半球でも流行らないというパターンをとることが多いです。

 昨シーズン、南半球の国々では全くインフルエンザが流行せず、北半球も同様でした。今シーズンも南半球ではほとんどインフルエンザがみられていませんが、オーストラリアではインフルエンザの報告例は少なかったものの、5才未満と60才以上に多い傾向がありました。

 国内の感染症も変化がみられます。昨年は殆ど流行らなかったRSウイルス手足口病が、今年は流行しています。RSウイルスも手足口病も毎年のように流行り、みんなが免疫を獲得していきますが、昨年は感染する機会がなかったため、今年は流行していると考えられます。

 人の免疫はインフルエンザのようなウイルス感染を毎年繰り返すことによって、自然に高まると考られています。たとえ症状が出ないような軽い感染でも十分に免疫が高まっていきます。これを「ブースター効果」と言います。 昨シーズンは、全くインフルエンザが流行しませんでした。さらに一昨年も大きな流行ではありませんでした。そのため、ほとんどの人はインフルエンザに対する免疫が低下しています。

 新型コロナワクチンの接種が進めば、新型コロナの免疫を持った人が増えて、新型コロナに感染する人は少なくなります。とても良いことですが、その反面、インフルエンザの免疫は低下したままです。もしかして、大きな石がインフルエンザで、小さな石が新型コロナというような「ウイルスの干渉」が起きるかもしれません。

 今シーズン、インフルエンザが流行るか?流行らないか?予測困難ですが、「ほとんどの人は、インフルエンザに対する免疫が低下している。」ということだけは、はっきりしています。備えあれば憂いなしです。“インフルエンザワクチンを接種しましょう。”

2021年9月19日(日)
新型コロナワクチン、やっと開始

 昨日は、台風の影響で大荒れの天気でしたが、今日は台風一過の晴天です。秋晴れは気持ちいいですね。
 
 全国で新型コロナワクチンの接種が進む中で、なぜか、岩手県や盛岡市は遅々として進展が見られません。盛岡市は東北六県県庁所在地で最低とのこと。とは言え、12才~64才の接種も、やっと始まりました。

 9月18日からは集団接種が、9月27日からは一般診療所でも接種できるようになりました。また、盛岡市新型コロナワクチン接種実施本部事務局から、市内の医療機関に対して、通常は休診している土曜日、日曜日も接種してほしいと要請がありました。これに応え、市内の約20医療機関が土曜日、日曜日も接種することになりました。当院もそのうちの一つで、しばらくの間、土曜日の午後にも接種することとしました。その分少し午前診療受付時間が早まります。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします

 昨日がその初日でした。初めてのことですので、アナフィラキシーが生じた時の対処法や救急搬送先の病院の確保など、万が一にも備えて十分準備しました。職員全員で当日のシミュレーションを何回も行いました。その甲斐あって、何事も問題なく、無事終了しました。ホッとしています。

 初めて新型コロナワクチンを接種しましたが、思いのほかスムーズに進みました。これなら平日も少し人数を増やして接種できそうですが、10月からはインフルエンザワクチンも接種なければなりません。新型コロナワクチンは今のペースが目一杯かもしれません。

 昨シーズンは全く流行らなかったインフルエンザですが、今年はどうでしょう?私なりに今シーズンのインフルエンザ流行状況を予測してみました。次回は、このお話をしたいと思います。

2021年8月30日(月)
2類から5類へ?

 朝晩は少し涼しくなってきましたが、日中はけっこう蒸し暑いですね。毎年のことながら、残暑厳しい季節です。

 最初は、あまりこどもに感染しないと言われた新型コロナウイルスですが、だんだん、こどもの感染者も増えてきました。今流行中のデルタ株は、もはや昨年流行った元祖新型コロナウイルスとは別ものと考えた方が良いでしょうね。

 デルタ株は家庭内感染も多いようですので、何とも予防が難しいです。クラスターもあちこちでみられています。小学生以下では、まだあまり学校でのクラスターは発生していないようですが、中学生以上は、ほぼ成人と同じですね。これからも増えそうです。

 学校で抗原検査をしてみてはどうかという話も聞きますが、抗原検査を誰がするのか?検体を鼻から採取するのは慣れていないとなかなか上手くできません。検査する場所を保健室にすると、コロナ以外で具合の悪い子達が保健室に入りにくくなってしまいます。となると、新たに検査室を設けなければなりません。

 抗原陽性となった子は、保護者に迎えにきてもらうことになるでしょうが、それまでの間、学校のどこで待機していたら良いのか?誰かそばにいなくても良いのか?など、問題が多いです。どうも学校で抗原検査というのは現実的ではなさそうです。だいたい、抗原検査するような具合の悪い子は登校してはいけないでしょう。

 感染症は、危険度によって最も高い1類から相対的に低い5類まで分類されており、新型コロナウイルス感染症は「2類感染症以上の取り扱い」となっています。

 2類相当の届出感染症では、PCR陽性を確認した医師は、ただちに保健所に届け出て、都道府県知事(保健所)の指示により2類感染症指定医療機関での治療が開始されます。保健所の指示で一旦自宅療養となった患者が悪化した場合でも、2類感染症指定医療機関が治療を担当します。治療費は感染症法に従い公費負担となります。

 これをインフルエンザウイルス並みの5類感染症に格下げ(?)してみてはどうかという意見があります。そうすれば、2類感染症指定医療機関に集中しているコロナ感染者をインフルエンザ同様一般診療所や一般病院でも診察できるようになります。患者数も増えており、現状にあった対策のようにも思えますが、これはこれでけっこう難しい問題があります。

 一つ目の問題は、一般診療所でPCR陽性が確認された後の治療です。5類になると2類のように即入院と言うことにはならないでしょう。特効薬はありませんので、対症療法で外来経過観察となります。多くの人は軽症ですので、これですみます。しかし、重症化した場合には入院が必要になります。

 現状は、患者さんの入院先を保健所が調整していますが、5類になると一般診療所が患者さんの入院先を探すことになります。多くの一般診療所が入院できそうな一般病院に紹介しますが、おそらく現在の2類感染症指定医療機関くらいしか受け入れ可能な施設はないでしょう。そうなると、入院できない人が大勢みられるようになり、今とあまり変わりません。一般診療所でコロナを診るには、入院対応してくれる後方支援が必要になります。

 二つ目は、「発熱外来の維持」です。今は「コロナは、特別な病気に分類されていて、そのコロナかもしれないから、一般患者とは区別した時間帯、場所に来てもらわねばなりません」と言えますが、5類になると、通常の診察時間に受診する患者さんが増えると思います。そうすると、コロナ(疑い)の人と、全くコロナではない人が同じ時間帯に同じ待合室に一緒にいるようなことにもなりかねません。

 三つ目は、検査費用の問題です。5類になると、現在無料で受けているPCR検査はインフルエンザの検査同様、有料になります。3割負担で受けるとなると5,000円以上もかかることになり、この費用を出せない患者さんが続出するのは容易に想像できます。

 などなど、今のまま5類に下げると言うことは、問題が多すぎます。しかし、いろいろ工夫すれば何とかできそうな気もします。例えば、保健所にかわる「入院調整する司令塔」があれば、入院難民を救うことができます。司令塔は保健所が引き継いでも良いでしょうし、行政と医師会で立ち上げても良いでしょう。また、一般診療所が外来でコロナを診察するように、(入院設備を持つ)一般病院もある程度コロナ患者を受け入れる体制を作ることができれば対応できそうです。

 学校での抗原検査は賛同できないとお話しましたが、個人で行う抗原検査は有用だと思います。現在は市販されていない抗原検査キットですが、もしこれを個人で自由に購入して検査できるなら、少し体調が悪いときとか、人が集まるところに行った後に発熱したときとか、コロナかな?と思ったときに、いつでも検査できます。

 もし抗原陽性になったら、それだけでは不正確ですので、やはりPCR検査が必要になります。前もって抗原陽性ということを医療機関に連絡して、それから、PCR検査を受けるようにすれば、発熱外来の混雑を緩和し、PCR検査を受ける対象も限定できます。PCR検査は引き続き全額公費負担が望ましいですが、それが無理なら負担金を少なくしてほしいです。

 しっかりした「入院調整の司令塔」を作って、全ての国民が自宅で抗原検査ができるようにすれば、5類に格下げして、一般診療所、一般病院でもコロナの患者さんを診察できるようになるのではないかと思っています。

2021年8月15日(日)
手足口病

 数日前からあっという間に冷え込んできました。今日は明るい陽射しも見えますが、明日からは、また雨模様の天気になりそうです。やはり、東北の夏は短いですね。

 新型コロナウイルスの感染が全国中で流行するようになってきました。幸いオリンピックは無事に終えることができましたが、今度はパラリンピックが心配です。お盆の帰省も昨年よりは増えているようで、しばらくは流行が続きそうです。

 昨年の今頃と比べると、こどもたちの感染症に少し変化が見られるようになってきました。昨年は成人はコロナ一色で、こどもにはコロナもその他の感染症もほとんどみられませんでしたが、今年は、まず、RSウイルス感染症が流行し、この頃は、手足口病ヘルパンギーナのような夏かぜがけっこう流行っています。

 RSウイルスは、赤ちゃんが罹ると重症な気管支炎をおこします。入院紹介した赤ちゃんもいます。手足口病やヘルパンギーナは、軽症がほとんどですが、ときとして、重症化することもあります。特に手足口病は、ウイルスの種類が毎年微妙に変化することもあり、流行初期は軽症が多いといえど、油断できません。

 数年前にエンテロウイルスD68による手足口病が流行った時は、罹った後に、気管支喘息になったり、弛緩性麻痺(運動神経に障害がみられるために、筋緊張が弱まり、筋肉や関節の運動に支障を来す症状)がみられたお子さんも見られました。こどもにとっては、新型コロナウイルスよりもやっかいなことがあります。

 新型コロナウイルスが猛威を振るう一方で、毎年見られるウイルス感染も見られるようになってきました。自然界の中でウイルス同士がどういう棲み分けをしているのかわかりません。突然感染力の強いウイルスが出たり、今まで蔓延っていたウイルスが消えたり、秋から冬にかけては、昨年以上に注意が必要です。

2021年7月25日(日)
東京オリンピック

 いよいよ、東京オリンピックが始まりました。コロナ禍という大変な状況下での開催です。いろいろな見方があるでしょうが、始まったからには、無事に最後まで競技が行われることを期待します。

 今回のオリンピックではテレビ観戦を主体に家族など少人数で選手を応援する「ステイホームオリンピック」が勧められています。私も家でノンビリと観戦しています。昨日は男子柔道60kg級の高藤選手が金メダルを、女子柔道48kg級の渡名喜選手が銀メダルを取りました。渡名喜選手にとっては準決勝が実質的な決勝のようで、ウクライナのダリア・ビロディド選手を延長の末、破りましたが、まさに大接戦の激闘でした。これでだいぶ疲労したかもしれません。準決勝と決勝の相手が逆だったらなどと思ったりもしますが。勝負にタラレバは禁句です。一生懸命頑張りました。次回も頑張って下さい。

 今から57年前の1964年にも、東京オリンピックは開催されました。この時は私はまだ小学生でした。小学校の校庭で自転車乗りの練習をしていた頃です。やっと1人で補助輪なしで自転車に乗ることができるようになったので、オリンピックよりも自転車に夢中でしたが、家に帰ると、(重量挙げで)三宅が金メダルを取ったとか、(柔道で)神永が負けたとか、オリンピックの話題でいっぱいでした。我が家のテレビはまだ白黒だったと思いますが、みんなで大騒ぎしながらみていました。

 当時、「東京五輪音頭」という、オリンピックのテーマソングがありました。三波春夫さんが歌っていました。「ハア~、あの日ローマで、ながめた月が、ソレトトントネ、今日は都の空照らす、アチョイトネ、四年たったらまた会いましょと・・・」世界中からいろんな人達がやって来て、夢と元気を与えてくれる。そういう景気の良い歌でした。

 大人も子どももみんなこの歌を歌って盛り上がっていました。誰も知らないでしょうねと、思っていたら、なんと、「東京五輪音頭-2020-」というのがあるらしい。CD・DVDもあるとのこと。聞くところによると、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、1964年に流行した「東京五輪音頭」をリメイクして制作したとのこと。

 老若男女はもちろん、車いすの方でも楽しく踊ることができるよう、新たな振付が加わわっているそうです。面白そうなのでネットで見てみましたが、確かに面白い。一緒に踊りたくなります。3人のアーティスト(石川さゆりさん、加山雄三さん、竹原ピストルさん)が歌っており、それぞれ持ち味が出ています。でも、この曲あまり耳にしていません。やはり、コロナ禍では、こういうハイテンションな曲は人前で歌いにくいのでしょうね。早く、コロナが収束して、日常の生活に戻りたいです。

2021年7月18日(日)
ワクチン不足?

 この頃、ぐずついた天気が続いていましたが、昨日からグ~ンと気温が上がっています。とにかく暑い!参ってしまいます。ちょこちょこ水分補給しましょう。

 国民待望の新型コロナワクチンは順調に接種が進んでいるように思っていましたが、最近、「あるはずのワクチンがない?“4000万回分の在庫” は一体どこへ?」という意外な状況になってきました。

 7月に入り、あちこちでワクチンが不足し、接種予約が一時停止されるようになりました。しかし、その一方で政府は「在庫ワクチンは4000万回分ある」と言っています。となると、あるはずのワクチンは一体どこにいったのでしょう?

 各自治体は政府の「ワクチンは確保してあるから、どんどん打ってほしい。」という要請に応えて、接種を加速してきました。ところが、現在、一部の自治体ではワクチンが不足し、接種の一時停止に追い込まれているのが現状です。どうも盛岡市もそうなったようです。60~64才の接種開始の大半は7月27日から延期されました。

 でもどうして、ワクチンが足りなくなったのでしょう。政府は先週(8日)、「4000万回分が使用されずに在庫となっていると見込まれます。約4000万回分については自治体にあると思っています。」と発表しています。

 政府はこのように、在庫4000万回分は自治体にあると発言したのですが、自治体からは「在庫はなくワクチンは不足している」などといった反発が出ています。なぜこのような食い違いがでたのでしょうか?

 在庫数には、「予約済みのワクチン」も含めているようです。倉庫に保存されているまだ誰に打つか決まっていない在庫と1回目を受けて2回目の人の予約分の在庫とを足して、在庫数としているようです。つまり、配布済みの4000万回分には、接種の予約がされて誰に打つか決まっている「予約済みのワクチン」もふくめた数字のようです。

 1回目を受けて2回目の人の予約分が2000万回分から2500万回分あるとみられています。ですから、4.000万回分-(2000万回分から2500万回分)=1.500万回分から2.000万回分のまだ予約されていないワクチンが行方不明ということなります。さらに、接種されても記録されていないものが500万回分あるといわれ、その分もひくと、約1.000万回分から1.500万回分がどこにあるのか把握できていないようです。

 政府は自治体に向けていろいろなことを指示、要請をしていますが、どうも一方的な上意下達になっているようです。現場の状況をよく考えないと、これからも混乱は続きそうです。

 当院もワクチンの接種準備中ですが、このワクチンとても大変です。1バイアルから6人分しかとれませんし、一度溶解したワクチンは6時間以内に使用しなければなりません。1日の接種人数は6の倍数になりますので、キャンセルが出たら代わりの人を探さなければなりません。それも6時間以内にです。ハードルは高いですが、とにかくできるだけ多くの人達がワクチンを接種して免疫を持たないと、コロナは収束しません。少しでも早く接種開始できるよう準備していますので、今しばらくお待ち下さい。

2021年6月29日(火)
津志田小学校

 一昨日、住民向け新型コロナワクチン集団接種(高齢者)に行ってきました。会場は津志田小学校体育館です。朝8時半までに集合でしたので、少し時間に余裕を持って8時過ぎには会場に到着しました。接種を受ける人達もすでに何人かお見えになっており、大きなテントの中で待機されていました。9時から接種開始予定でしたが、人の集まりが早いというので8時半には開始することになりました。早めに来てよかったです。

 ワクチン接種の流れは、私たち医療従事者が岩手産業文化センターアピオで受けたときと全く同様でしたので、戸惑うことなくスムーズに進みました。まず、体育館入り口で検温して、受付①で事務員による問診(本人確認、予診票の記入漏れチェックなど)。続いて、受付②で医師による問診(当日の体調チェック、質問に応答など)がすんで、ワクチン接種ブースの前で椅子に座って自分の順番を待ちます。チョット、ここで時間がかかりそうなときもありましたが、そんなに長く待つこともなく、次々に接種が進んでいきました。

 接種後は15分間待機して、体調の変化がないことを確認して帰宅となります。自分のみる限りでは特に体調不良を訴える人もなく、12時終了予定が11時半頃には大体終了したようでした。何はともあれ、初めての集団接種のお手伝いでしたが無事済んでよかったです。

 いつもは小さいお子さんしか診ていませんが、昨日はみんな65才以上の方ばかり、何かと気を遣いました。接種前の質問では、「今薬を飲んでいるが接種してよいですか?」とか、「今日一日気をつけることはなんですか?」とか、「テレビで言うような副反応が起きませんか?」などなど、一応、ご納得頂けるように対応しました。皆さん安心して接種を受けられたようです。

 せっかく始まった集団接種ですが、来月予定分については、4日の北松園小学校で88%、タカヤアリーナは10日が46%、11日は7%にとどまっており、まだ予約が埋まってないようです。私の次回の出勤日は7/11(日:午前)タカヤアリーナですが、もう少し増えてほしいですね。

 予約がなかなか埋まらないというので、、岩手県は7/3から18才以上に対象を広げると発表しました。ドンドン接種できる年令枠が拡がるのはよいことですが、残念ながら、接種券がまだ届いていない人が多くいます。

 盛岡市では64才以下の接種券発送は6/25から始まり、7/12に12~15才まで発送される予定となっています。60才~64才の予約開始が7月中旬予定、接種開始が7月下旬予定とのことですが、岩手県は各市町村に接種券の送付を急ぐように指示していますので、少し早まるかもしれません。

 できるだけ早く接種券を郵送し、年令に関係なく接種できるようになってほしいものです。介護施設、幼稚園、保育園、学校、消防署、警察、飲食店などなど、接種を急ぐ人はたくさんいます。

 当院でも来月中旬から予約開始できるように現在準備に追われています。何が一番たいへんかというと、ワクチン1バイアルから6人分しか取れないということと、一度ワクチンを溶解したら6時間以内に使用しなければならないことです。つまり1日あたりの接種人数を6の倍数で決めて、1バイアル(6人分)を6時間以内に使用しなければならないのです。

 キャンセルがあった場合には急遽代わりに接種できる人を探さなければなりませんし、飛び込みで接種希望されても1バイアルから1人分だけ用意することはできません。余った5人分が無駄になります。貴重なワクチンですので無駄にはできません。頭が痛いです。

 しかしながら、ワクチン接種が進み、多くの人が免疫を持つようになれば、確実にコロナは終焉に向かいます。今まで、小児科診療所はコロナに対して積極的な対応ができませんでしたが、ここに来て少し社会貢献できそうです。これからの数か月がコロナとの勝負と思って頑張ります。

     
 受付  接種ブース  接種後の待機場所
2021年6月8日(火)
いよいよ、集団接種開始

 6月になり、だいぶ暑い日が続くようになりました。予報では今年の夏は少し暑くなりそうです。ウエザーニュースによると、7月~9月の気温は、広範囲で平年並か平年よりやや高く、全国的に暑い夏になりそうです。ピークは7月下旬と8月下旬の2回あり、猛暑日が続くおそれがあるとのこと。

 昨年もそうでしたが、屋外でマスクをつけるのは少し辛いですが、仕方ないですね。小さいお子さんはあまり無理をしないようにしてください。

 東京オリンピックをめぐり、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が3日に「パンデミックの所でやるのは普通ではない」と発言したことが、話題になっています。

 ごく当たり前のことですが、もう少し早く言ってほしかったかな。こういうことはどこかで言わないと、政府は「専門家の意見を聞いて」オリンピック開催したと、言いかねません。尾見会長もそこまでは面倒は見切れないよと言うことでしょうね。

 東京オリンピックで感染が拡がることが危惧されています。現状を見てると、おそらくそうなりそうな気がしますが、実のところよく分かりません。徹底した感染対策を準備しているようですので、希望的観測ですが、無事にオリンピックは終わるような気もします。

 そのオリンピック開催中に夏祭りの季節になります。東北の夏祭りは昨年は全て中止になりました。夏祭りは大勢の人が集まりますので、感染拡大の懸念はあります。今年も微妙ですね。

 オリンピックや夏祭りが小規模で安全に行われて、新規感染者があまり増えなければ、今度は少し気が緩むような気がします。秋にはワクチン被接種者も増えてきますし、GoTo Travelが再開されたりすると?これはこれで心配ではあります。

 収束を期待するには、どれだけ早く、多くの人にワクチン接種ができるかと言うことにつきます。いよいよ、盛岡市、及び近郊でも集団接種が始まりそうです。5会場設置され、6月中旬から土日を利用して接種するとのこと。早速、協力依頼がきましたが、開始時間や自分がどこの会場に行くのか?まだ何も決まってません。とは言え集団接種が始まることは大変喜ばしいことですので、張り切ってお手伝いすることにしました。

 新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が、今日は~人発生という報道は、もう聞き飽きて、慣れてしまいました。感染症は一定の人数が感染しなければ(免疫を持たねば)、収束しません。毎日新規感染者数が発生するのは当然のことです。

 しかし、やっと、ワクチン接種が始まりました。「ワクチン接種=免疫を持つ」です。これからは、新規感染者数とワクチン被接種者数を同時に報道してほしいものです。新規感染者数がゼロになるのはほど遠い話ですが、日々、ワクチン被接種者数が増えてくる報道は、みんなを勇気づけてくれるはずです。

2021年5月23日(日)
一日100万回(集団接種+個別接種)

 昨日2回目の新型コロナウイルスワクチンを接種してきました。1回目よりは副反応が強く出ると聞いていましたが、今回も発熱はなく、筋肉痛が少しある程度です。副反応が強いほど免疫ができるような気がしますが、接種後に見られる発熱、筋肉痛、全身倦怠感などはm-RNAによるものではなく、アジュバント(ワクチン効果を高める物質)によるものですので、副反応の強弱と抗体産生量は関係ないようです。

 政府は新型コロナウイルスワクチンの一日100万回の接種を目標として掲げました。日本医師会は、政府が目標とする一日100万回の実現に向け、日本看護協会など4つの団体で協力して対応することになったと明らかにしました。日本医師会の中川会長は「一刻も早く、希望するすべての人への接種の完了を目指すことを確認した。集団接種や個別接種など、可能なかぎり、ありとあらゆる場所で接種ができるようにすべきだ」と述べています。

 当たり前のことですが、接種が進めば進むほど、全体の重症化率・致死率は確実に下がるわけですから、できるだけ早く多くの人が接種できればいいわけです。

 一日100万回と言うと、途方もない数字にみえますが、まんざら不可能でもないように思います。昨年度のインフルエンザワクチンは約4,000万回接種されました。殆どの人は10月~12月までの3か月間に接種しています。4,000万/3か月だと、一日約50万回になります(土日を除いた診療日一日あたり)。10月~12月までの通常の診療時間にインフルエンザワクチンを接種してるわけですから、一日50万回くらいは、通常診療しながらでも、かかりつけ医の個別接種で可能な数字でしょう。

 これを一日100万回にするには、どうしたら良いかというと、少しシミュレーションしてみました。

 インフルエンザワクチンと違い新型コロナウイルスワクチンは全年令で2回接種必要です。またインフルエンザワクチンよりも多くの人が接種します。日本の人口は約1億2千500万ですが、接種対象者は16才以上で約1億1千万人です。現在約500万回接種されていますので大ざっぱに今後接種予定の人を1億人として概算してみます。

 この人達が全て新型コロナウイルスワクチンを受けるとは思えませんので、仮に8割の人(8,000万人)が2回受けるとして、8,000万回x2=16,000万回となります。インフルエンザのように一日50万回ペースだと、3か月で4,000万回ですから、その4倍の12か月かかります。もし一日100万回ペースにすると半分の6か月で完了します。

 一日100万回は、かかりつけ医の個別接種だけでは到底無理です。やはり集団接種が必要になります。地域毎に大きな接種会場を確保して、平日、休日、夜間とフル回転すればなんとかできそうです。接種する側は、医師だけでなく、歯科医師、看護師、薬剤師、医療事務員、ボランティアなどで、交代で受付、問診、接種を分担していけば人員の確保はなんとかできそうです。

 接種される側も、協力が必要です。大勢の人が勤務している事業所では、思い切ってワクチン休日をもうけて、全員が会場に行ったり、あるいは、医師や看護師が事業所に出張して接種すれば効率よく進むでしょう。また、個人で接種日を予約するのではなく、住民票に基づいて1人1人の順番を決めて、それを通知して決められた日に受診した方が予約の混乱を防げるようにも思います。

 とマァ、威勢の良いことを言ってはみたものの「言うは易く、行うは難し。」です。ワクチンの確保数や管理方法の問題もあり、思ったようには進まないでしょう。

 日本中、あちこちで市中感染がみられるようになっており、もはや終始がつかなくなってきています。ホントに緊急事態、非常事態と思った方が良いかもしれません。少しでも早くワクチン接種を進めるしかないです。

 6月から一日100万回で行けば、6か月後、つまり年内には完了できます。もしかしたら、来年のお正月は、今までの日常に近いお正月を取り戻すことが出来るかもしれません。机上の空論、夢物語のように聞こえますが、自治体、医師会、市民が一致団結すれば、全く不可能ということはないと思います。

 盛岡市医師会も集団接種の準備を勧めています。当院は小児科で、高齢者のかかりつけ患者さんはいませんので、個別接種ではあまりお役にたてませんが、集団接種が実施されたら、そちらで大いに協力しようかと思っています。

2021年5月2日(日)
ワクチン接種してきました。

 昨日、新型コロナウイルスワクチンを接種してきました。会場は滝沢市の岩手産業文化センターアピオでした。盛岡市内の医療従事者約5.000人が昨日と今日の2日間で1回目の接種を終えることになります。

 開始時間は午後2時からでしたが、30分前には入場するように指示がありましたので、少し早めに出かけました。最初、盛岡市医師会からは、会場での手伝いを依頼されましたが、十分な人数が確保できたというので、接種を受けるだけになりました。いつもは接種する側ですので、接種される側になると、何となく緊張しますね。

 時間に余裕を持って行ったせいか、大変スムーズに進みました。予診票のチェックが終わると、椅子に座って自分の順番を待って、名前を呼ばれたら、仕切りのあるブースにいって、看護師さんに接種してもらいました。筋注ですが、痛みはほとんどありませんでした。インフルエンザよりも痛くないですね。翌日の朝になって、手を触れると少し痛みを感じるくらいです。接種部の腫脹や発赤もなく、倦怠感もなく、調子良いです。

 接種後15分間は、広いブースで経過観察の時間になります。新聞報道では具合の悪くなる人はほとんどいなかったとなっていますが、何人かは少し体調を崩した人もいたようです。接種後の待機中にめまいをおこして、担架で搬送された人を見ましたが、特に大事には至らなかったようです。おそらく、緊張から来る ※ 迷走神経反射でしょうね。

 まず、1回目の接種が終わりました。次回は3週間後です。2回目の方が1回目のよりも副反応が強そうということですので、チョット不安もあります。しかし、これで、少しずつですが、コロナと対等に戦えるような気がしてきました。

※ 迷走神経反射:ワクチン接種後に一時的に“失神”のような症状がみられることがあります。筋注するワクチンは、通常のワクチンよりは若干疼痛があります。この疼痛が、迷走神経反射の原因といわれています。迷走神経は、体をリラックスさせる神経で、痛みや不安などから、体を守ってくれます。この迷走神経が強く働きすぎると、脈が遅くなって血管が拡張しますので、血圧が低下します。その結果、脳への血流が少なくなり、“失神”という状態になります。痛みに過敏な人、神経質な人、によく見られます。心配のないものですが、接種前から「痛い、痛い」と心配していると起こりますので、あまり緊張しないで接種を受けて下さい。

2021年4月30日(金)
いよいよワクチン接種

 今年も、また5月の連休を迎えます。昨年は初めての緊急事態宣言が発令され、「人との接触を8割減らす」ように、多くの人達が緊張した日々を過ごしたように思います。しかし、緊急事態宣言も今回で3回目となり、何となく、緊張感も緩んできたように感じます。

 今年の連休は昨年よりは多くの人出になりそうです。それに、昨年は全国の殆どの夏祭りが中止になりましたが、今年は規模を縮小して開催するところも多いようです。いろんな意味でコロナに慣れてきたのでしょうね。

 特効薬のない感染症は一定の人数が感染しないと、なかなか収束には至りません。今のペースだとこの先何年かかるのか?チョット見当がつきません。長丁場になりますので、これを乗り切るには、患者数、重症者数の増減に応じて、人流を調整しなければなりません。この加減が難しいので、常に政府は非難されていますが、誰が調整係をしてもあまり変わらないでしょうね。とは言え、流行規模が小さくなれば、それなりの日常生活は可能になります。

 その切り札がワクチンです。外国から分けてもらえないと接種できないことは、何とも残念ですが、2~3年後には国内生産されるワクチンもできそうですので、気長に待ちましょう。おそらく、今後しばらくの間は、季節性インフルエンザのように、毎年コロナワクチンを接種するようになるのではないかと思います。

 岩手県も少しずつワクチン接種が始まってきました。私も明日接種予定です。最初は3月下旬の予定でしたが、ワクチンが間に合わず延期になっていました。既に接種した人達から聞くと、やはり、発熱、倦怠感はけっこうあるようで、1回目はたいしたことないが、2回目が酷いと言うことでした。また、いろいろ副作用の話も聞きますが、自分の知る限りでは、あまり心配することはなさそうです。

 何はともあれ、ワクチン接種にこぎ着けました。一刻も早く大勢の人達が接種されるように望みます。そのためには、時間と場所の確保が必要です。夜間、休日、関係なく接種できるようにして、一つの自治体に一つの接種会場を設ければ、超短期間で接種が完了するでしょう。ホントに緊急事態と言うのなら、このくらいできると思いますよ。

2021年4月11日(日)
休日当番日

 いよいよ、全国の自治体で高齢者への新型コロナウイルスのワクチン接種が始まります。「米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応は、65才以上の高齢者では発生率が大幅に低いとする健康調査の中間報告を厚生労働省研究班がまとめた。」という報道がありました。これによると、37.5度以上の発熱は、全体では38%に起きたが、高齢者は9%と4分の1にとどまったそうです。

 何となく、高齢者の方が副反応が多くみられるように思ってましたが、そうでもないようです。これは、高齢者の方が若年者と比べて免疫反応が弱いために、ワクチン接種後の発熱も少ないためだろうと解釈されています。

 ただ、この調査は、2月から接種を受けた医療従事者のうち約2万人が対象となっていますが、65才以上の人数と65才未満の人数が記載されていないので、厳密な比較になるかどうかは少し疑問ではあります。これから、高齢者への接種が始まるわけですから、高齢者の皆さんにワクチンは怖くないよ~というお知らせになりますね。

 本日は休日当番日でした。最近は特に流行している病気もなく、平穏な1日でした。盛岡市内の保育施設で発生した新型コロナウイルス感染症は、まだ完全には収まってないようです。今のところ大きな流行にはみえませんが、引き続き要注意ではあります。

 ところで、盛岡市内の保育施設では、発熱者が多くなると保健所がPCR検査を実施してくれるようです。どういう基準で行っているのかはわかりませんが、流行を未然に防ぐためには有用かもしれません。本日受診されたお子さんの保育施設でも何名か検査したが全員陰性だったそうです。先週も別の保育施設でPCRが実施されたところがありましたが、こちらも全員陰性とのことでした。どうも、発熱だけを基準にして子どものコロナを疑うことはできないようですね。子どもは健康保菌者が多いといわれますので、案外、発熱も咳もなく健康に見えても調べたら陽性という場合の方が多いのかもしれません。

 そもそも、同じようなウイルスが同時に感染を起こすことは少ないので、発熱しているお子さん達では、コロナ以外の風邪ウイルスの方が親和性が強いのかもしれません。

 本日の診療は、発熱者と非発熱者を、待合室と診察室を分けて診察しました。完全に分離するのは難しいですが、一定の効果はありそうです。これからは、しばらくこういう診療形態が続きそうです。早く収束してほしいですね。

2021年4月3日(土)
開院記念日

 一昨日の4月1日は当院の開院記念日です。今年で開業25年になります。月日の経つのは早いですね。小さい頃に診察したお子さん達が、お父さんやお母さんになって受診されることもあります。何となく昔の面影が残っていて、懐かしい気持ちになります。いつもは自宅でささやかな開業記念祝賀会をするのですが、今年はそれどころではなくなりました。

 県内でも新型コロナウイルス感染症は流行の兆しを見せており、当院近くの保育園でPCR陽性者が一人出たという話を人づてに聞いていました。事実確認のために、保健所に聞いてみたら、なんと、3月30日(火)に当院を受診した患者さんに新型コロナウイルス陽性のお子さんがいたということ。驚きました。急いでカルテを見ましたが、発熱で4月28日(日)に休日当番医を受診して、解熱した後に当院を受診していました。元気で特に具合悪そうではありませんでした。

 保健所からは濃厚接触した場合には、PCR検査をして結果判明までは休診することも考慮するということでした。濃厚接触とは、マスクや手袋などなしで患者さんの痰や鼻汁などに直接触れるようなことですが、今回はそういうこともなく濃厚接触には当たらないと思いましたが、なにぶん初めてのことでもあり、正直不安といえば不安でした。そんな思いをしながら診察するよりは、さっさと検査して結果を出したほうが良いと判断し、急遽休診することとしました。結果は職員全員陰性でした。ホッとしました。

 「休診のお知らせ」(今は、「診療再開のお知らせ」になっています)をwebサイトに載せましたが、4月1日(木)~4月2日(金)まで、サイバーの不具合のため、webサイトの閲覧ができなくなっていました。「休診のお知らせ」は4月1日に掲示しましたが、これでは、誰もわからない。このことに気がついたのが、2日の昼過ぎ、慌てて留守電対応にしましたが、多くの方々は、何で休んでるの?と思われたのではないでしょうか?悪い時には悪いことが重なるものですね。重ね重ねご迷惑をおかけして、誠に申し訳ありません。

 4月5日(月)から、また通常通り診療再開します。盛岡市の保育園では、まだ新型コロナウイルス感染症がでていないところでも、PCR検査を実施するところが増えてきました。無症候感染者も多数いると思いますので、外見からは判断できません。今後は、さらに感染予防に注意しながら診療を続けていきますので、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 いつも開院記念日にはお花をもらいますが、今年の花は特別な感じがします。

2021年3月31日(水)
日本脳炎ワクチン不足

 だんだん春めいてきました。毎年のことながら、スギ花粉症も次第にピークに近づきつつあります。この頃は、黄砂も飛び交って、いつもより症状を強く感じる人も多いようです。最近は新しい薬も増えてきましたが、薬物療法はイマイチです。

 アレルギー性鼻炎は、原因が花粉でも、ダニでもほとんど自然に治るようなことはありません。長い間つきあわなければならないお友達?です。以前からご紹介している舌下免疫療法は効果が期待できます。当院でも5年間治療を継続してきた人が増えてきました。キチンと治療すると、やはり効果覿面です。「先生に勧められて治療して良かった」と言ってもらえるとうれしいですね。

 とても良い治療法ですが、毎日舌下するのが面倒で続けられなくなる人もいますが、その時は一時中断します。また、機会を見て再開すればいいですよ。やる気さえあれば気軽にできて効果の期待できる舌下免疫療法です。

 スギ花粉症の場合は、スギシーズンの終わった6月からの実施になりますので、それまでは薬物療法で乗り切ってください。

 新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりましたが、なかなか思うようには進んでないようですね。私達医療従事者も、最初は3月下旬と言うことでしたが、とにかく、ワクチンが入ってこないと言うので、いつの間にか5月上旬くらいになったようです。十分な量があれば迅速に接種が進むのでしょうが、不足してるわけですから、なんともならないです。

 新型コロナウイルスワクチンには接種の優先順位がもうけられています。高齢者や医療従事者から優先接種すると言うことです。これで良いと思いますが、チョット?

 今、一番ワクチンが必要とされているのは、東京都や周辺の県、大阪府などのように流行が収まらない地域のように思います。あまり流行していないところでは、そんなに急がなくても良いのでは?なんて言うと反論されるかもしれませんが、数に限りがある以上、今必要なのは、今流行っている地域を早く収束させることだと思います。

 ワクチン不足のニュースをもう一つ。すでに広報などでご存じの方も多いと思いますが、、日本脳炎ワクチンが不足しています。

 現在、日本脳炎ワクチンは二つの製薬会社で製造されていますが、2社のうち1社のワクチンに製造上の問題が生じたことから、出荷量が調整されることになりました。この結果、全国的に日本脳炎ワクチンが不足する事態となりました。十分な量が供給されるのは、今年の12月の見込みと言うことです。

 というわけで、日本脳炎ワクチンも優先接種しなければならなくなりました。厚労省からは、接種の優先順位について、次のような通達がありました。
 「供給が安定するまでの間、日本脳炎ワクチン4回接種のうち第1期初回の2回(1回目及び2回目)の接種を優先いただくようお願いいたします。
 ただし、定期接種として受けられる年齢の上限が近づいている場合には、定期接種で受けられる年齢を過ぎないように接種をすすめてください。」

 「4回接種のうち第1期初回の2回(1回目及び2回目)の接種を優先」は、その通りです。まだ1回も接種していない人を優先するということですので了解です。  
 少し解釈が難しいのが、「定期接種として受けられる年齢の上限が近づいている場合には、定期接種で受けられる年齢を過ぎないように接種をすすめてください。」う~ん、どうもこれはわかりにくいです。接種できる上限年令までどのくらいの期間があれば、接種を待ってもらうのか?ハッキリ示されていません。結局、各医療機関で決めて下さいということですね。

 いろいろ考えた結果。接種できる上限年令まで1年以内の人達を優先接種することにしました。それ以外の人達には少し待ってもらうことになりますが、12月以降は十分供給されるようですから、今、急いで接種しなくても、それから接種すればよろしいかと思います。

2021年3月11日(木)
あの日から10年

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災から、今日で10年になります。金曜日の午後2時46分に突然の大きな揺れがおこりました。乳幼児健診の時間帯でしたので、赤ちゃんが多く一瞬焦りました。なかなかおさまらないので、全員院外に出ましたが、まだ電線や駐車中の車も揺れてました。

 その後の報道で、地震の規模がとんでもないことを知りました。幸い、盛岡市内は大きな被害はなかったため、当院も早めに診療再開できるようになりましたが、沿岸部は医療施設も崩壊し、交通も麻痺し移動手段が絶たれたため、陸の孤島のような状態でした。

 <中でも、山田町、大槌町、陸前高田市の被害は甚大で、これまで地域医療の中心的な役割を担ってきた県立病院も壊滅的な状態に陥りました。
 発災直後は全国から集まった医療支援チームが中心となって被災地での支援活動を行ってきましたが、達増拓也岩手県知事、戸羽太陸前高田市長、大津定子気仙医師会副会長から岩手県医師会への正式な支援要請があり、同年8月7日、陸前高田市立第一中学校の敷地内に「岩手県医師会高田診療所」が開設されました。以後、平成28年3月までの4年8か月にわたり内陸部の医師や看護師が中心となって支援活動を続けました。>
(<>は、「岩手県医師会の被災地医療支援について」より抜粋)

 私も2か月に1回くらいでしたが、山田町と陸前高田市へ健診や診療応援に行きました。そこで、盛岡から転居してきた当院かかりつけのお子さんとも会いました。津波に追われて本当に怖い思いをしたようです。幸いトラウマになることはなく元気そうでしたので、少し安心しました。

 昨日、山田町より、『ご支援いただきました皆様へ、岩手県山田町における「東日本大震災」ご支援の御礼』として【ありがとう】ポスターが送られてきました。

 同封されてきた添え書きには、『発生当初、移動手段も絶たれた中、岩手県山田町へ医療支援いただきました事、心より深く御礼申し上げます。(中略) 震災から10年経った山田町から笑顔と感謝の想いを届けたい。そのような気持ちで、山田町在住の若者により「やまだ未来作戦」という有志団体を立ち上げ、今回のポスターを製作した次第です。』と、書かれていました。とても嬉しいです。涙が出そうです。たいした支援もできなかったのに、こんなに感謝していただけるとは思ってもいませんでした。医療従事者にとって一番嬉しいのは患者さんからの【ありがとう】という一言です。

 ポスターは中待合室に掲示しました。QRコードから山田町のメッセージ動画を見ることができますので、是非、ご覧ください。

2021年2月28日(日)
RSウイルス感染症

 だんだん春めいてきました。雪かきから解放されるかと思うとホッとします。寒暖差が大きい日々ですが、もうすぐ春ですね。

 今年の冬は例年になくRSウイルス感染症が目立ちました。RSウイルスは元々は秋~冬に流行るウイルスですが、いつの間にか、夏頃から見られるようになってきました。それが、今年は昔通りの冬型ウイルスとなって猛威を振るっています。

 RSウイルスは1才未満、特に生後6か月くらいまでの赤ちゃんが罹ると急性細気管支炎という重症な気管支炎を引き起こし、入院が必要になる場合も多くみられます。

 1才を過ぎる頃から、少し症状が軽くなりますが、「熱がなかなか下がらない、咳がひどくて眠れない」という状態が続きます。特効薬もなく、難儀な病気です。とは言え、最近はあまり重症な患者さんは見なくなってきました。

 RSウイルス感染症に特効薬はありませんが、それなりに効果の見られる薬もありますので、昔ほど難儀というわけではなくなりましたが、やっぱりつらい病気です。

 盛岡市の岩手県営アパートなどで、先月から今月にかけてドアやビニール傘などが燃える不審火が相次いでいました。警察は放火の疑いで捜査をしていましたが、2月22日に、14歳未満の子どもが、保護者と一緒に警察を訪れ、5件の放火を認めました。「どのように燃えるか試してみたかった」と話しているそうです。

 なんとも残念な事件です。なぜ、こんなことになったのか?屋外で火を燃やせば危険なことになるということは十分わかっていたでしょう。

 オギャーと生まれてきた瞬間は善悪の区別などつくわけもなく、人は成長の過程でいろんなことに出会います。その時々に物事の善悪も学んでいきます。1才を過ぎる頃から、少しずつ、良いこと、悪いことを教えてあげないとなりません。良いときは褒めて、悪いときは叱って、自分の子どもにはハッキリ言えても、よそのお子さんにはハッキリ言えないこともあります。

 時々、診察を待っている間に、スリッパをパタパタ鳴らしながら、何度も廊下を走り回っているお子さんがいます。こういう時、ほとんどの親御さんはあまり注意しません。私が注意すると、だいたいは静かになってくれます。周囲にいた人達もホントは注意したかったと思いますが、直接話したのでは、気まずくなりますので、だれも言わなかったのでしょう。

 誰しも、自分の子には甘くなりがちです。今の世の中は他人から注意されることがまずありません。となると、子どもが正しい道を歩むように、幼少期から親が良いこと、悪いことを教え諭していく必要があります。 「三つ子の魂百まで」と言うように、幼い頃に体得した性格はいくら年をとっても変わるものではありません。

2021年2月13日(土)
ワクチン日本上陸

 今年の冬は雪が多く、大変です。今週はだいぶ寒さも和らぎましたが、まだ2月中旬ですので、もう一度くらい寒波がやって来そうです。いつものことながら、春が待ち遠しです。

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任を表明しました。今までにもよく問題発言をなさる方でしたが、今回は“女性蔑視発言”と言うことで、ついにアウトになりました。

 人間は誰でも高齢になるにつれて、体力、知力は衰えてきます。自分の感情を抑制する脳の働きもそうです。真意は別にあったのかもしれませんが、表現はよくなかったですね。今度は、次の会長を誰にするのか、これはこれでもめています。東京オリンピック・パラリンピックの開催は難しそうですね。

 昨日、ベルギーから待望の新型コロナウイルスワクチンが日本に到着しました。何やら「特例承認」とかいって、すぐに有効性、安全性を確認して接種を開始するとのことです。しかし、特例って、何だかね?もし承認できないなら、このワクチンをベルギーに返品するわけでもないでしょう。もう、世界中で接種されているわけだから、国内にワクチンが入ってくる前に承認を済ませて、サッサと接種開始すれば良いですよね。時間がもったいない。

 ところで、日本国民のほぼ全員に接種するとなると、これは一大事業です。まずは16才以上が接種対象ですので、小児科医はあまり出番がなさそうですが、小児科医はワクチン接種が得意?ですので、医療従事者の端くれとして、何かお手伝いをしたいと思っています。まだ、どこからも何も連絡がありませんが、これから、数週間は目まぐるしい動きがありそうです。

2021年1月7日(木)
再び、緊急事態宣言

 今日の東京都は2.447人だそうです。まだまだ、殆どの人が感染していないわけですから、日々増加するのはやむを得ないことです。そこで、感染スピードを減速させるために、二度目の緊急事態宣言が発令されることになりました。

 今回の緊急事態宣言では、飲食店が午後8時までの時短営業を余儀なくされるようです。飲食店での感染が多いからと言うのがその理由のようですが、お店が一生懸命感染対策していても、それには限界があり、完全に感染を防ぐことはできません。

 これは、飲食店に限らず、会社でも病院でも一般家庭でもどこでも同じです。それを飲食店だけに押しつけるのは、どうかと思います。

 問題は飲食店で飲み食いする客側にあります。「大勢でワイワイガヤガヤ」騒げば、感染を広げるということは、小学生でもわかること、黙々と無言で飲食すれば別に何時まで営業しても良さそうなものですが、「大勢でワイワイガヤガヤ」しないと飲食店に行った気がしないのでしょう。

 「大勢でワイワイガヤガヤ」は、今は飲食店に限らず、どこに行ってもダメなわけです。でも、大晦日にはあちこちで人が集まってたし、箱根駅伝もけっこう観客いたし、国会議員は午後8時まで4人以下ならば会食やってもOKなんて言ってるし、日本人のモラルの低下には呆れるばかりデス。

 飲食店には「純粋に食べる、飲む」だけを目的として行けば良いのではないでしょうか、一組一人のお客さんで、黙々と無言で飲食する。これなら時短営業しなくても良いと思いますけどね。無理かな。

 本でも読みながら、スマホでゲームやりながら、ながら族は少し行儀が悪いですが、自分ならこれで飲食できますよ。「大勢でワイワイガヤガヤ」は、今は耐え忍ぶしかないです。一人でじっくりもまんざらではないはず。必ずまた、「大勢でワイワイガヤガヤ」できるようになります。それまで、飲食店崩壊にならないでほしいです。

2021年1月1日(金)
あけましておめでとうございます。

 あけましておめでとうございます。今年は、丑年(うしどし) です。牛は、十二支の動物の中で最も動きが緩慢で歩みが遅いです。また、十二支の2番目の干支であることから、子年に蒔いた種が芽を出して成長する時期とされ、まだ結果を求める時期ではなく、耐えながら、先を急がず一歩一歩着実に物事を進めることが大切な年と言われています。

 まだまだコロナの収束は見られず、今年も昨年と同様の状況です。しかしコロナとの戦いも一年経ち、少しは相手の姿も見えてきました。冬季に流行するというのはある程度予測できました。今がその時期でしょう。夏季はそんなに流行りませんでした。流行地域、流行時期に応じて、牛のように先を急がず一歩一歩着実に対策を講じていくしかないです。

 「牛の歩みも千里」といいます。これは、努力を怠らなければ、必ず成果があがることのたとえです。悲観的にならず、みんなが感染予防に務めれば、必ず、収束の日がやってくると考えましょう。

 毎年、元旦には盛岡八幡宮に初詣に行ってますが、今年は正月三が日は避けることにしました。今は『耐える』時期なんでしょうね。

2020年12月31日(木)
大晦日

 数年に一度という寒波のせいで、年末年始はとても寒いです。今年ももう少しで終わりですが、なんともマア、大変な年でした。日本中ほとんどの人達がそう思ってるでしょう。コロナに始まり、コロナで終わる一年でした。自分なりに今年一年の印象に残るニュースを5つ上げてみました。コロナ関連ばかりです。

1番目は、中国武漢で新型肺炎発生。
 2019年末頃から中国・武漢を中心に原因不明の肺炎が相次ぎました。2020年1月には武漢市当局が患者の情報を公式に発表。海鮮市場と関連した患者が多いことから、市場は閉鎖されました。日本には1月16日に上陸してきました。当初は人-人感染が明確ではなかったため、春節の観光客らによって世界中にウイルスが拡散する事態となりました。

 そして、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が2月3日、横浜へ入港。乗客の大半が日本人だったこともあり、日本政府は寄港を認めた上で、船上での検疫を実施しましたが、船内のゾーニング(感染者の被害拡大を防ぐために行う隔離処置)が不十分であったため、相次いで乗員・乗客が感染しました。

2番目は、東京オリンピックの中止。
 今年の夏に予定されていた東京オリンピック・パラリンピックは、新型コロナウイルスの収束が見込めないため、3月24日に1年程度の延期となりました。一生懸命頑張って代表になったアスリート達にとっては、開催できるのかどうか、とても気になるところです。IOCは2021年夏の開催に強い意欲を示していますが、感染対策や観客動員の可否、追加経費の負担など課題は多く、実現にはほど遠い気がします。

3番目は、志村けんさんら著名人の死去。
 当初、軽症の人が多いと言われた新型コロナウイルスでしたが、高齢者や基礎疾患を持っている人が罹ると重症化すると言うことも次第にわかってきました。肺疾患を患っていた志村けんさん、ガン治療で免疫が低下していた岡江久美子さん、糖尿病の大相撲力士勝武士関らの訃報が駆け巡り、国民に大きなショックを与えました。

4番目は、マスク・PPE(個人防護具)などが入手困難になりました。
 感染が拡大する中、マスクの着用を求める声が強まり、マスク需要が極端に増えたため、医療機関でもマスクが不足するようになりました。当院では、常時1年分くらいはストックしてますので、不足することはありませんでしたが、先が見込めない状況では、今後も不足する懸念があります。

5番目は、当院の新型コロナ対策:完全予約制にしました。
 今までは、あまり厳密な予約診療はしていませんでしたが、三密回避のため、10月より完全予約制にしました。予約のない方は、院内が空いていれば入室できますが、三密状態になりそうなときは、院外で待ってもらうようにしました。今までは到底考えられないことで、混乱が心配されましたが、皆様のご理解、ご協力のおかげで、なんとか診療を続けています。

 まだまだ、ありそうですが、コロナに関してはきりがないですね。来年は丑年です。牛の角でコロナを吹っ飛ばしてもらいたいものです。

2020年12月10日(木)
RNAワクチン

 先日、「ワクチンの有効率」のお話をしましたが、ある日本人医師が、直接発売元の製薬会社に『90%以上のワクチン有効性の具体的な算出方法』を問い合わせたところ、「現時点でご提供可能な情報はございません。この度は先生のご要望にお応えできず、誠に申し訳ございません」と言う丁寧なお返事を文書で頂いたそうです。チョット歯切れが悪いですが、それはさておき、一昨日から、世界中で注目を浴びている新型コロナウイルスワクチンの接種が、イギリスで始まりました。

 イギリスの新聞は「今日から私たちの反撃が始まる」、「(感染の)終わりの始まりだ」と期待をもって伝えています。このワクチンはmRNAを用いたRNAワクチンといって、ふだん私たちが接種している生ワクチンや不活化ワクチンとは異なるワクチンです。

 mRNAは、新型コロナウイルスの遺伝子情報を基に人工的に作ったウイルスの設計図を自らに転写(コピー)して、私たちの細胞に伝える働きをします。細胞内ではこの遺伝子情報が抗原たんぱく質に翻訳されてウイルスに対する免疫が作られます。こうしてできた免疫は従来の生ワクチンや不活化ワクチンよりも効果があるとされています。

 多くの期待が寄せられているRNAワクチンですが、今年になるまで大手のワクチンメーカーは、いわゆる遺伝子ワクチンの開発には積極的ではありませんでした。mRNAは体内に投与されると分解されてしまいますが、それを防ぐための手段がなかなか見つかりませんでした。2020年以前に臨床試験が実施されたRNAワクチンはわずか12種類しかなく、全て承認されていません。

 そんなときに新型コロナウイルスがやってきて、RNAワクチンは一躍脚光をあびることになりました。なぜ、RNAワクチンが注目されたのかと言うと、RNAワクチンは開発に要する期間が極めて短いということです。モデルナ社は新型コロナウイルスの全配列を取得してから、わずか2か月間の研究でRNAワクチンの臨床試験まで進みました。

 不活化ワクチンが5年~10年くらい要するのに対して、RNAワクチンは遺伝情報(塩基配列)がわかれば、1年もかからないうちにできると言われています。そのため、ウイルスが突然変異しても、それに対応するRNAワクチンは短期間で作ることができます。

 「人類の救世主」として期待が大きい反面、史上初のRNAワクチンですので、どんな副反応があるのか?心配もあります。イギリスでは、早速重篤なアレルギー反応が、二人に見られたとのことですが、どうやらアナフィラキシーを起こしたようです。このお二人は過去にも同様の症状が出たことがあるそうです。ワクチンによるアナフィラキシーはRNAワクチンに限ったことではなく、全てのワクチンで起こりうることです。過去にアナフィラキシーを起こしたことがある人は、どんなワクチンでも注意が必要です。

 通常、ワクチンの副反応が現れるのは、ワクチン接種から2か月以内と見られていますので、この間に特に大きな問題がなければ、日本でも接種が始まるでしょう。しかし、それ以後の長期的安全性については、今のところ不明です。予期しない免疫反応を引き起こす可能性も否定できません。接種して1年後、数年後、もっと後になってから何か起きるのか?でも、そういうことを心配していては、いつまでたってもワクチンを接種できません。

 「自分の順番が回ってきたら接種する」と言う人は多いようです。これは、自分の順番が回ってきたときに、どれだけワクチンの安全性が確認されているかによって接種を考えるということでしょうね。私もそうです。これから、ワクチンに関する報道や論文が多くなると思います。そういう情報を吟味しながら接種を考えます。

2020年11月22日(日)
新型コロナウイルスワクチン

 ついに岩手県でもクラスターが発生して、本格的な流行に入りそうです。今のところ、感染者は追跡可能と言うことですので、ここで封じ込めれば、一気に流行することはなさそうです。11月下旬~12月上旬がヤマでしょうか?

 昨日は、盛岡市の発熱外来で勤務してきましたが、十数名のコロナ疑いの患者さんが受診されました。殆どの方が濃厚接触者と言うことで、保健所から検査を勧められての受診でしたが、みんな元気で何も症状がみられない人達でした。町ですれ違ってもとてもコロナ疑いなんて思えません。先の見えない不安な日々ですが、自身の健康管理をしっかりとするしかないですね。

 米ファイザーやモデルナ社が開発中の新型コロナウイルス感染症のワクチンが世界中で注目を浴びています。それは、有効率が90%超と驚くほど高いからです。しかし、これは素晴らしい、早く接種したい・・・という人は意外と少数派のようです。あまりにも短期間に完成されたワクチンですので、何となく心配というのが本音でしょう。実際そう思います。自分でも今接種するかと言われれば少し躊躇します。

 ところで、有効率90%というと、100人がワクチンを接種するとそのうち90人が有効で発病しないと思ってしまいそうですが、違うんですよ。有効率とは、ワクチンを接種した人の発病率だけに着目するのではなく、ワクチンを接種しなかった人の発病率も考慮して双方を比較してえられる数値です。有効率90%というのは、接種しなかった人と比較して接種した人の発病率が90%減少した。あるいは、接種せずに発病した人のうち90%は接種していれば発病しなかったという意味です。

 何となくわかったような、わからないような・・・。では、実際に数字で表してみますと、ワクチンを接種した人100人中10人が発病した場合、発病率は10%ですが、有効率は90%ではありません。ワクチンを接種しなかった人の発病率によって有効率は変わってきます。ワクチンを接種した人100人中10人しか発病しなかったとしても、ワクチンを接種しなかった人100人中80人が発病した場合、50人が発病した場合、20人が発病した場合では、当然、有効率は変わってきます。

 ワクチン有効率90%という数値は、接種しなかった人の発病率を1とすると、接種した人の発病率が0.1になる場合、その差1-0.1=0.9を%で表した数値です。例えば、ワクチンを接種しなかった100人中20人が発病、ワクチンを接種した100人中10人が発病したとします。ワクチンを接種しないで発病した20人を1とすると、ワクチンを接種して発病した10人は0.5になりますので、その差1-0.5=0.5有効率50%と言うことになります。

 新型コロナウイルスワクチンでは、この辺の説明が少し不足しているように思われますので、有効と思われるますが、まだよくわかりませんね。今後の報告に注目です。

2020年10月31日(土)
二つのロタウイルスワクチン

 10月1日からロタウイルスワクチンが定期接種となりました。これで1才までの予防接種はインフルエンザワクチンを除いて全て公費で接種できるようなりました。大変喜ばしいことです。

 ところで、ロタウイルスワクチンには、ロタリックス(2回接種)とロタテック(3回接種)の2種類あって、接種される保護者が選択できることになっています。自分で選べるということは、良いことですが、その反面どちらにしようかな?と悩むことにもなります。

 最初にお話ししますが、効果については同等ですので、どちらを接種してもよろしいです。では、この2種類のワクチン、何が違うのかというと、次のような違いがあります。
 
 ロタウイルスの表面にはP蛋白質とG蛋白質が存在しています。P蛋白質は11種類の遺伝子型、G蛋白質は10種類の血清型を持っており、この組み合わせでいろいろなタイプのロタウイルスができます。遺伝子型は[]で囲んで表記します。例えば、G1P[8]は、G蛋白質が1型・P遺伝子型が8型のロタウイルスという意味です。乳幼児のロタウイルス胃腸炎の原因で最も多いのが、このG1P[8]です。

 ロタウイルス胃腸炎の原因になる主なウイルスには5つの血清型(G1P[8]、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8])がありますが、ロタリックスは、5つの中でも一番流行して重症化しやすいG1P[8]のヒトロタウイルスを弱毒化したワクチン(1価ワクチン)です。1種類の血清型しか使用していませんが、交差免疫(ワクチンに含まれているウイルスに対する免疫を獲得することで、タイプの似ているほかのウイルスにも防御反応を示すこと。)によって、他の4種類のロタウイルスにも有効であることが確認されています。

 一方、ロタテックは、ウシロタウイルスに、ヒトロタウイルスを組み入れたウイルス4種類と、ウシロタウイルスにP[8]遺伝子を組み入れたウイルス1種類の計5種類のウイルスを混ぜた遺伝子組み換えワクチン(5価ワクチン)です。

 このように成分、製法が異なりますが、両方のワクチンともに、ほぼ同等の効果を示しています。

 二つのロタウイルスワクチンは、ともにロタウイルスによる感染を防いだり、軽くしたりして、点滴や入院が必要になる重症例を約90%減らします。結果として、脳炎などの重い合併症も防ぎます。予防効果は少なくとも3年間は持続することが海外の臨床試験で確認されています。

 教科書的な説明になってしまいましたが、結論はどちらでも良いということです。しかし、どちらでも良いと言われるとかえって迷いますよね。ワクチンの接種券には、ロタテック2mlとロタリックス1.5mlと記載されて、保護者がどちらかを選択することになっています。接種時に「ロタリックス(2回接種)とロタテック(3回接種)のどっちを接種しますか」と聞かれても、「どっちが良いでしょう?先生のお勧めはどちらですか?」と迷われる方が多いです。自分でもどっちでも良いですと言うものの、どちらか一方を選ぶとなると迷います。有効性が同じとなると、それでは比べようがありませんので、それぞれの短所で比較してみましょうか。強いて言えば・・・ですけどね。

 まず、ロタウイルスワクチンは、接種後に嘔吐してしまった場合も、飲み直しができません。となると、何回か嘔吐する場合を想定すると、回数の多いロタテックの方がよさそうです。一方、めったにない副作用の腸重積は、接種回数が多い方が頻度は高くなります。となると、回数の少ないロタリックスの方がよさそうです。とマア、あまり良い説明ではありませんが参考にはなりますかね。

2020年10月16日(金)
予防接種間隔の改正

 10月1日からワクチンどうしの接種間隔が改正されました。今までは、生ワクチンを接種した後は4週間おいて、不活化ワクチンを接種した後は1週間おいて、次のワクチンを接種していましたが、大幅に変更されて、注射生ワクチンどうしについては、現行どおり27日以上の接種間隔を開けて接種しますが、これ以外の接種につきましては、「制限なし」となりました。詳しくは、予防接種スケジュールをご覧下さい。

 生ワクチン接種後4週間おくのは、世界中どこでもそうですが、不活化ワクチンを接種後1週間おくというのは、日本独特のルールでした。

 生ワクチンを接種後、4週間以内に生ワクチンを接種すると、生ワクチンどうしでお互いに相手の免疫産生を抑え合う作用(干渉作用)が理論上起こりうると言われております。(しかし、実際に生ワクチン同士で干渉作用がみられるという根拠はありません。)そのため、生ワクチンを接種後4週間おくというのは、世界共通のルールです。
 一方、不活化ワクチンの場合は、生ワクチンとでも不活化ワクチンどうしでも、干渉作用は起こることはありません。

 では、なぜ、今まで日本では不活化ワクチン接種後1週間おいていたのかというと、複数のワクチンを続けて接種した場合、接種後に何か症状(例えば、発熱など)がみられた時、それがワクチンを続けて接種したため?と誤認されることを防ぐためでした。

 生ワクチンの副反応がでやすい接種後4週間、不活化ワクチンの副作用がでやすい1週間、の間隔をあけて、他のワクチンを接種すれば、それぞれのワクチンの副反応の出現時期が重ならないので、副反応がみられた時、どのワクチンが原因か判明できるということです。

 しかし、これには、特別な医学的根拠はなく、日本小児科学会では、何年も前から、厚生労働大臣に対して、「異なるワクチンの接種間隔変更に関する要望書」を提出しておりました。それが、この度、やっと実現しました。

 現行の注射生ワクチンは、1才前に接種するBCGと、1才後に接種するMR(麻疹・風疹)ワクチン、水痘ワクチン、流行性耳下腺炎ワクチンの4種類です。今回の改正は1才までのお子さんには、あまり影響ありませんが、1才過ぎのお子さんにとっては接種間隔を気にしなくても良くなりましたので、朗報です。

 その反面、いつでも良いとなると次の接種を忘れてしまうかもしれません。一つワクチンを接種したら、その日のうちに次のワクチンの接種日を決めるようにすればよいでしょうね。

2020年9月29日(火)
指定感染症

 9/28、政府は10月中下旬から新型コロナウイルス感染者について、「入院の対象を高齢者と基礎疾患を持つ人に限定する」という方針を固めました。軽症者や無症状者は、宿泊施設や自宅での療養を徹底するとのことです。

 これによって無症状の人まで入院させ病床が足りなくなるというような医療崩壊は回避できそうです。また、コロナ以外にもいろいろ病気はあるわけで、そういう人達が医療を受けられなくなる医療難民を防ぐ意味でも入院対象者をあるていど限定することは理にかなっていると思います。

 その代わり、といっては何ですが、高齢者と基礎疾患を持つ人以外でも、急に悪化する場合もあるわけですから、そういう場合は速やかに入院できるようにしてほしいです。

 新型コロナウイルス感染症は「指定感染症」となっています。指定感染症とは、「緊急の対応の必要があると判断された場合、政令で指定し、1年限定で1~3類感染症に準じた対応を行うとされる感染症」を言います。感染症は、危険度によって最も高い1類から相対的に低い5類まで分類されており、新型コロナウイルス感染症は「2類感染症以上の取り扱い」となっています。

 現在、新型コロナウイルス感染症は、最も重症な1類並の対応がなされています。1類は、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱およびラッサ熱のウイルス性出血熱、ペスト、マールブルグ病が、指定されています。殆ど見たことも聞いたこともない病気ばかりだと思いますが、全て罹れば命に関わる重症疾患です。私は今まで一つも診たことはありません。2類は、急性灰白髄炎、結核、ジフテリア、SARS、MARS、鳥インフルエンザ(H5N1)、鳥インフルエンザ(H7N9)です。

 冷静に現状を鑑みると、新型コロナウイルス感染症が、1類、2類に匹敵するような疾患とは、とうてい思えません。そろそろ指定感染症の枠をはずしても良いように思います。ちなみにインフルエンザは5類に分類されています。新型コロナウイルス感染症も5類にでも分類されれば、普通の医療機関でも診療がしやすくなりますし、コロナに罹ったばっかりに周りから差別・偏見・誹謗中傷されるようなこともなくなるはずです。

 今後の流行状況にもよりますが、今回の政府の「入院の対象を高齢者と基礎疾患を持つ人に限定する」という方針は、指定感染症の見直しの始まりのようにも思えます。

2020年9月13日(日)
完全予約制

 暑い暑いと言ってるうちに、次第に秋の気配を感じるようになってきました。週末は少し気温も下がってきました。夏場は特に流行病も多くはないので、平穏無事な日々でノンビリしていますが、今年は新型コロナウイルスによる受診抑制のためか、さらに閑散としています。でも、病気のないことは良いことですね。

 とは言え、秋から冬にかけては、インフルエンザワクチンも始まりますし、普通のカゼだけでなく、ロタウイルス胃腸炎やインフルエンザなどでけっこう忙しくなりそうです。いつもと違うのは、新型コロナウイルスの存在です。

 当院では、院内での待ち時間を短縮できるように予約制をとっておりますが、10月1日からは完全予約制にします。完全予約制というのは、一般診療だけでなく、予防接種、健診など、全てが予約制ということです。なぜ完全予約制にするのかというと、【新型コロナウイルス感染予防、拡散防止のため~三密回避のため】院内待機人数を制限しなければならないからです。

 完全予約制だからと言って、予約がなければ診療しないと言うことではありません。院内待機人数が多くなければ予約外でも診療できます。しかし、院内待機人数が増えると、院外で待ってもらったり、空き時間に予約して出直してもらうことになるかもしれません。

 長年小児科医として診療にあたってきましたが、今まで、患者さんを院外で待たせるとか、出直してもらうとか、考えたこともありませんでした。しかしながら、現実を鑑みるに、三密回避のためには、そういう選択もやむを得ないのかもしれません。未曾有の難局を乗り切るため、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

2020年8月22日(土)
アフリカの新型コロナウイルス

 暑い日が続きます。熱中症で救急搬送される人も増えているようです。昔はこんなに暑くなかったように思いますが、これも地球温暖化の影響なんでしょうね。そのうち、日本は温帯から亜熱帯になるような気がします。

 国内の新型コロナウイルスは、相変わらずですが、外国の状況はどうなっているんでしょう。アフリカ大陸での新型コロナウイルス感染者数は8月6日に100万人を超えましたが、その勢いは衰えており、以降13日までの1週間の増加率はその前の週の11%より低い8%だったそうです。

 WHOがアフリカのデータを解析したところ、最初の感染発見からおよそ2~3週間後の感染急増はみられず、ほとんどの国での増加はゆっくりで、増加の山場ははっきりしていません。どうやら、アフリカは新型コロナウイルスの流行を、今のところ、うまくコントロールしているようです。

 人口約5.000万人のケニア共和国で15~64才の約3.000人の献血検査結果から、20人に1人が、新型コロナウイルスの抗体を有していると推定されました。これを実人数にすると250万人に相当します。しかしケニアの病院で患者は溢れかえってはいませんし、医療崩壊も起こっていません。

 また、マラウイ共和国の大都市ブランタイアで無症状の医療従事者500人を調べたところ、10人に1人を超える12.3%が新型コロナウイルスの抗体を有していることがわかりました。また、その時点でのブランタイアでの新型コロナウイルスによる死亡数17人は、予想の1/8くらいしかありませんでした。

 このように、アフリカの多くの国々は医療が脆弱であるにもかかわらず、新型コロナウイルス死亡率は他の地域を下回ります。世界の新型コロナウイルス感染者の死亡率は3.7%ですが、アフリカでは2.3%(8月16日時点で、死亡数は25.356人、感染例数は111万53人)。ちなみに、日本では1.9%(8月21日時点で、死亡数は1.174人、感染例数は61.062人)

 より高齢の人ほど、新型コロナウイルスによる死亡リスクは高まりますが、アフリカの人口の6割以上は25歳未満と若く、そのことが新型コロナウイルスによる死亡が少ないことに寄与しているのかもしれません。それに、新型コロナウイルスの重症化と関連する肥満や糖尿病などの富裕国に多い持病がアフリカではより稀です。

 また、日頃からマラリアやその他の感染症に繰り返し曝されていることで、新型コロナウイルスのような新たな病原体と戦える免疫が備わっているのかもしれません

 今後、アフリカではギニア、セネガル、ベニン、カメルーン、コンゴ共和国の数千人の新型コロナウイルス抗体を調べる試験が始まります。抗体は感染してもできない場合もありますし、できても徐々に失われるとの報告もあるので、抗体保有率は真の感染率を下回るでしょうが、得られたデータは、アフリカでの感染の実態の把握につながります。

 数千万人がすでに新型コロナウイルスに感染しているとするなら、ワクチンに頼らず感染に身を任せて集団免疫を獲得して流行を終わらせることに取り組んでみたらどうかという考えが浮かぶと、国境なき医師団のYap Boum氏は言っています。

 確かに、長い目で見れば、経済を停滞させ、むしろ人々の健康をより害しかねない制約方針よりも、集団免疫を目指すほうが良い場合もあるのかもしれません。

 とはいえ、日本国内では、高齢者や肥満、糖尿病などの基礎疾患を持っている人達も多く、さらに、感染すると、誹謗中傷され、挙げ句の果てに、会社を辞めざるをえなかったりと、医学がすすんでいる割には、協調性が欠けていますので、Yap Boum氏のような考え方は受け入れられないでしょうね。

2020年8月10日(月)
ウイルスの干渉(かんしょう interference)

 ついに、7月29日、岩手県でも新型コロナウイルス感染症が発症しました。それまでは、第1号患者が出ても、みんなで温かく見守りましょうと言ってましたが、何と、ネットでは中傷するような人達もいたようです。
 岩手県はホームページを通じて「人権に配慮し、差別・偏見・誹謗中傷はやめましょう」と訴えかけています。コロナに限らず、ネットでの中傷は目に余るものがあります。少し規制があった方が良いかもしれません。

 今年も、そろそろお盆の帰省が始まってきました。例年とは違った「新しい生活様式のお盆帰省」になりそうです。新型コロナウイルス感染症は相変わらず全国で増え続けていますが、毎日、「今日は~人」発生と報道されると、この先いつまで続くのかなと憂鬱な気持ちになります。一定の人数が感染して免疫を持たなければおさまらないとなると、しばらくは、「今日は~人」が続きそうです。

 このような現状の流行も気になりますが、今年の秋~冬はどうなるのだろうということもそろそろ気になってきました。毎年のようにやってくるインフルエンザと新型コロナはどの様な流行形態をとるのか、今のところ全く不明です。

 ところで、「ウイルスの干渉」という現象をご存知でしょうか?干渉(かんしょう interference)とは、一つの細胞に二つのウイルスが感染した場合、どちらか片方、あるいは、両方のウイルスの増殖が抑えられるという現象です。これは、一方のウイルスが細胞に感染するのに必要なレセプター(接合部)を独占するため、他方のウイルスが感染できなくなるためと考えられています。つまり、増殖に必要な成分が一方に利用され、他方が利用できないということです。さらに、一方が他方の増殖を阻害する因子を放出することもあります。インフルエンザと新型コロナがこのような干渉を起こしてくれれば、どちらか一方の流行にとどまり、同時に流行することはないかもしれません。

 現在、日本は夏ですが、南半球は冬に入りました。南半球ではインフルエンザは少なく、新型コロナが多いようです。インフルエンザよりも新型コロナの方が優位なウイルスの干渉が起きているのかもしれません。

 日本の冬はどうなるかわかりませんが、南半球のように新型コロナ優位になるのか、すっかり逆転してインフルエンザ優位になるのか、あるいは、両方流行するのか、両方とも流行しないのか?せめてワクチンのあるインフルエンザだけでも予防しておきたいです。

2020年7月22日(水)
GoTo Travel キャンペーン

 今週の日曜日から大相撲7月場所が始まりました。今年は名古屋場所とは言わないのですね。大人数による東京から名古屋への移動・長期滞在を避けるために、特別開催として、東京で行うということです。観客数を少なくして開催されましたが、全く観客のいなかった先々場所よりは、はるかに盛り上がりを感じます。やはり、観客あってのプロスポーツです。

 いよいよ、今日からGoTo Travel キャンペーンが始まります。世界中で猛威をふるう新型コロナウイルスの影響で、外出自粛を余儀なくされて数か月たちます。この間、本来なら大勢の人で賑わうはずの観光業、飲食業、サービス業、イベント業などは、訪れる人が大きく減少し、甚大な被害がもたらされています。

 そこで、2020年4月に政府が発表したのが「GoToキャンペーン事業」です。新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いたら、被害を受けた産業への復興を目指すもので、大変良い企画だと思います。

 ところで、GoToキャンペーンはTravel(旅行)だけではないのですね。他にもいろいろあって、全部で4通りのGoToキャンペーンがあるようです。

1.GoTo Travel キャンペーン
 旅行業者や予約サイトを利用して、旅行代金半額相当の割引・クーポンなどが支援されるようです。
2.GoTo Eat キャンペーン
 オンライン飲食予約サイトを通じて、飲食店で使用可能なポイントなどが給付されるようです。
3.GoTo Event キャンペーン
 イベント・エンターテインメントのチケットを販売会社経由で購入すると、割引やクーポンなどが給付されるようです。
4.GoTo 商店街 キャンペーン
 商店街を活性化させるための施策が用意されているそうです。

 2.~4.のキャンペーンはこれから実施されるようなので楽しみにしています。今、話題になっているのはGoTo Travel キャンペーンですね。東京都を始め、新型コロナウイルス感染者が日々増加しているのに、あちこち出かけても良いのか?ということです。確かに、収束にはほど遠い状態での旅行は、チョット、気がひけます。
 実は、私も週末の連休には旅行を予定していました。去年の冬にはすでに宿も予約しており、夜間診療所や休日当番医にあたらないことを祈ってましたが、5月の段階であきらめました。ぜ~んぶキャンセルしました。

 最近の流行状況を見ますと、軽症者が圧倒的に多いです。新型コロナウイルスと一口に言っても、その遺伝子型は数十種類におよび、軽症~重症まで様々なタイプがあります。現在の日本で流行しているタイプは軽症のように思いますが、いつ変異して重症タイプになるのか全く見当がつきません。

 春先には一定の人数が免疫を持たねば感染は収束しないと言われてました。その状況は現在も同じです。急激な患者数の増加は医療崩壊、経済崩壊を来すので、できるだけ緩やかな患者数の増加にとどめなければなりません。

 となると、ワクチンができるまでは、今くらいの規模の流行はチョコチョコ繰り返されるように思います。その都度、一律に厳格な自粛、あるいは、逆にオールフリーというわけではなく、地域の流行状況、重症度にあわせて、医療優先であったり、経済優先であったり、柔軟に対応しなければなりません。

 GoTo Travel キャンペーンで、感染は全国に拡がりそうです。今週末には、岩手県内にも大勢の観光客が訪れるでしょう。そろそろ岩手県でも感染者が報告されそうです。大変、不謹慎で非難されるような言い方ではありますが、できれば、岩手県第一号患者は県外からの旅行者であってほしいです。(と思ってるのは、自分だけではないと思いますが・・・)

2020年7月10日(金)
乳幼児のマスクは不要?

 最近、マスク警察という言葉を耳にします。マスクをしていない人を見ると、きつ~く注意する人達を言うようです。ご自身に何か持病があって、新型コロナウイルスに感染すると重症化するような人なら、周囲の人にマスクをつけてほしいと注意するでしょう。しかし、マスク警察というのは、どうも独りよがりな正義感を押しつけている人達のようです。

 一方、マスクを義務づけられているような施設内でマスクをするように注意されると、逆ギレするような人もいるようです。どっちもどっちで、いやはや何とも困ったものです。

 マスク本来の目的は、「他人からの感染を防ぐことではなく、自分が他人にうつさないため」です。となると、自分自身が具合が悪くなければマスクをする意味はそんなにありません。とは言え、スーパーマーケットのように大勢の人達がマスクをしている様な場所では自分も装着しなければならないと思います。周囲の状況に合わせていくことも必要です。

 日本小児科学会は「乳幼児のマスク着用の考え方」と題して、乳幼児のマスク着用の危険性について警告しています。マスクによって、呼吸器に負担がかかったり、吐物による窒息の原因になったり、熱がこもって熱中症のリスクが高まったり、と、けっこう心配なことが多いからです。 

 先日受診した2才のお子さんは久々に喘息発作を起こしてきました。しっかりとマスクをしていました。真面目なお母さんです。でも、喘息は気管支が狭くなり呼吸が苦しくなる病気です。これにマスクをすれば、ますます苦しくなるのは容易に想像がつきます。こういうときはマスクを外しましょう。

 今は、多くの人達がマスクを着用するのが当たり前になっていますので、マスクをつけたおとうさん、おかあさんがお子さんの世話をする場面も増えています。でも、これは少し気になるところでもあります。

 子どもたちにとって、おとうさん、おかあさんのように、いつも見守ってくれる人との”ほほえみの交換”は、愛情形成の第一歩です。マスク越しの表情では十分な意思の疎通ができません。人間関係の基礎を形成する大切な時期はだいたい2才頃までと言われています。マスクが当たり前となった世の中で、この時期を過ごした子どもたちの感情の発達に今後、影響が出てくることが憂慮されます。

 お家の中では、子どもも大人もマスクは不要です。コミュニケーション能力を高めるためにもマスクを外して、お子さんとおしゃべりする時間をできるだけ多くとって下さい。

 新型コロナウイルスは子どもの感染は少なく、重症化するという報告もありません。2才以下の乳幼児ではマスクは不要です。乳幼児に限らず、誰でもこれからの暑い季節は、ご自身の体調や周囲の流行状況をみながら、マスクを装着するようにしましょう。

2020年6月23日(火)
OBENTO PARADISE

 一昨日、大通で<OBENTO PARADISE>が開催されました。大通飲食店街の「自慢のこだわりお弁当を食べて飲食店を応援しよう」という企画で、20数件の出店がありました。午後12時~3時まででしたので、12時前に行きましたが、すでに大通は大勢の人で賑わっていました。これだけの人混みを見るのは実に久しぶりです。12時から一斉に販売が開始しましたが、どこの出店にも長蛇の列ができて、まさに三密です。

 日本の各地でも、自粛解禁のムードになってきました。患者数が減少している現在、過度な制限は不要ですが、あまり息抜きが過ぎると、またすぐ流行が再燃しそうです。

 青天の霹靂の如く出現した新型コロナウイルスも、いろいろな特徴があることがわかってきました。SERSやMARSのような強毒性のウイルスと比べると致死率が低いこと。感染しても症状がみられない不顕性感染者が20%くらい存在すること。重症化するのは、高齢者や基礎疾患を持っている人が多く、若い年齢層は少なく、こどもは患者数そのものが少ないこと。自然治癒率が80%くらいあること。感染後の抗体がどのくらい持続するのか、また、どのくらい感染防御に役立っているのか不明であること。まだ、いろいろあると思いますが、全く不明の未知の感染症ではなくなってきました。その分、少し気の緩みも出てきそうです。

 新型コロナ対策の1番手に期待されているのが、今後作られるであろうワクチンですが、接種後の抗体がどの程度有効なのか、1回接種でどのくらいの期間効果が持続するのか、インフルエンザのような変異が新型コロナにもみられた場合、毎年接種が必要なのか。まだまだわからないことが多い状況です。

 新型コロナウイルス流行前の日常に戻るには、まだまだ、先は長そうです。いつ大きな流行が来るか見当もつきません。一時的な収束はあっても、完全な終息はないように思います。

 流行が拡大した時に私たちができることは、ロックダウンと自粛くらいしかありません。【Afterコロナ】はあまり期待しないで、しばらくは【Withコロナ】と割り切って流行の状況に合わせたメリハリのある(自粛)生活を送ることが肝要です。
        

     
2020年6月12日(金)
オンライン学会

 6月10日(水)から、発熱外来(正式名称は、盛岡地域外来・検査センター)がスタートしました。大体月1回くらい出番が回ってくるようです。これからしばらくは小康状態が続きそうですが、いつ流行が再開するのか、気が抜けませんね。

 6月6日(土)、岩手県小児科地方会がありました。これは主に岩手県内の小児科医の学会です。いつもは、岩手医大や中央病院や市内のホテルが会場になりますが、今回は新型コロナウイルス感染予防対策として、オンライン学会となりました。zoomというアプリをパソコンやスマホにインストールしてできるようです。

 当日、自宅でパソコンを起動して、早速入場しました。画面には学会場が映ります。座長、演者がそれぞれ小さな画面に映って、スライドが全面にでます。学会で見るスライドは小さくて少し離れたところからはよく見えません。演者が「スライドの字が小さく見にくいと思います。」なんて、発表の時に話すことがあります。いつも。思うのは、「だったら、もっと大きく作ってきなさいよ。」なんですが、オンライン学会はそんなことないですね。とてもスライドがよく見えて、話の内容もわかりやすくなります。

 今回は1会場でしたが、複数会場で講演がある時でも、画面を切り替えるだけで他の会場に入ることができます。質問も気軽にできます。大勢の人がいる場所では、何となく発言しにくいものですが、オンラインだと周囲の視線が全くありませんから、普通に会話する感じですね。通常、会場内では飲食禁止ですが、オンラインだと自由にできますし、周りを気にせずに中座する事もできます。

 通常の学会よりも良さように思いましたが、何となくパットしない?一か所にみんなが集まって顔を突き合わせて話をしないため、どうしても全体の雰囲気が読み取りづらい気がします。また、回線が不安定だったり、遅延が発生したりして接続が切れてしまうこともあり、講演の進行を妨げてしまう可能性もあります。

 学会は、研究発表を話したり聞いたりするだけでなく、大勢の人達と交友を深めるソーシャルな側面もあります。たまにしか会えない人とも会うことができます。そんなときには、いろいろな話題で盛り上がります。ワイワイガヤガヤとしたアナログな雑踏が良いですよね。オンライン学会ではそれができません。これはチョット残念です。

 今春に予定されていた全国学会は殆ど中止、延期になってしまいました。秋に延期された学会の多くはオンラインで開催されるようです。

 今回は岩手県内だけの学会でしたが、全国規模の学会では一度に1.000人以上が一堂に集まります。みんなが興味を持つ演題には、多くの人が会場狭しと集まり、立ち見も多いです。昔と違って今の学会はとてもスケジュールがハードです。朝は9時前からモーニングセミナー、昼は食事しながらランチョンセミナー、夜は7時過ぎまでイブニングセミナーで、いつもすし詰め状態。休憩時間は会場移動時間のみ、この時の人の大移動は満員電車のラッシュ並み。どう見ても、三密状態です。新しい日常は学会にも変化をもたらすようです。

 学会出張は新しい知識を得るためだけでなく、知らない土地に行くという楽しみもありました。日中は一生懸命勉強して、夜は久しぶりに会った友人とその土地の名物を食べに繰り出すというような昔ながらの学会のスタイルは、新型コロナウイルスによって大きく変わりそうです。

2020年5月31日(日)
発熱外来

 今日は暑かったですね。それでもマスクをしてる人が大勢います。去年まではこんな現象は見られなかっただけに、何となく違和感があります。

 緊急事態宣言も解除され、少し街には活気が戻って来たようですが、新型コロナウイルスは、まだ日本のあちこちで出現しています。北九州市では市内各地から患者さんが発生してるようで、心配です。もう第二波か?なんて言われてますが、何を基準として第一波終了ということになるのか?よくわかりません。まだまだ第一波の途中であるようにしか思えません。

 ふつうのコロナウイルスなら夏には少なくなりますが、新型コロナウイルスはどうなんでしょう。仮にこのまま収束に向かったとしても、それこそ秋〜冬にかけての第二波が気になります。この時期インフルエンザと重なることも憂慮され、今から頭が痛いです。

 新型コロナウイルスのワクチンはいつできるのか見当もつきません。奇跡的なスピードで開発が進むことを祈るだけです。こうしてみると、緊急事態宣言が解除されても、あまり生活の変化はないです。もう、新しい日常〜三密回避の世界〜に慣れていくしかないです。

 盛岡市は6月から発熱外来を設置すると発表しました。盛岡市、及び近郊市町の医師会が協力します。自分も発熱外来で診察しようと思ってます。日々の報道でも見られるように、新型コロナウイルスを受け入れる指定病院の医療従事者は、疲弊しきっています。同業の身でありながら、何もできず少し歯痒い思いをしてましたが、自分も少しはお役に立てそうです。発熱外来は午後2時〜5時までだそうです。もし、ウィークディに当たれば、その日は午後休診になりますので、ご了承下さい。それにしても早く収束してほしいですね。

2020年5月13日(水)
PCR検査

 「政府は先ほど、特定警戒都道府県の茨城、石川、岐阜、愛知、福岡の5つを含む39の県を対象に、緊急事態宣言を解除する方針を固めた。14日の対策本部で最終決定することにしている。一方、北海道、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、京都、兵庫の8都道府県は引き続き、緊急事態宣言の対象となる。」というニュースが、ありました。

 少し日常生活が緩和されそうです。それに伴い、三密、自粛も緩んでしまいそうで、不安もあります。第二波に気をつけようなんて耳にしますが、まだ、第一波の途中でしょう。先の長い戦いが続きそうです。

 テレビのコロナ番組も飽きてきましたが、相変わらず、「もっと、PCR検査しろ」と言う人が多いですね。実際の現場でPCR検査をしている検査技師さんの話によると、かなり専門的な知識と熟練した技術が必要とされるのだそうです。いくら、検体を多く採取してきても限られた人数では限られた量しかこなせないと言うことです。

 まず、どういう目的で検査するかですよね。現状は、症状や周囲の状況から感染が疑わしい人達を優先的に検査しています。つまり、治療優先のための検査です。チョット心配だから検査したいと言う人の気持ちもよく分かりますが、検査希望だけでは、なかなか順番が回ってきません。

 ところで、PCR検査を受けると、誰でも陽性(感染している)か、陰性(感染していない)かわかると思いますか?PCR検査は優れた検査ですが、問題もあります。検査の正確さを見る基準に「感度」と「特異度」があります。新型コロナウイルスのPCR検査の感度は高くてみても70%程度です。また、特異度は99%とされています。

 感度とは実際に疾患があるときに、正しく陽性と出る確率です。感度70%と言うことは感染者100人を検査したら70人が陽性と判定されて、残り30%にあたる30人は本当は感染しているのに感染が見逃されて陰性と判定されるということです。これを、偽陰性と言います。

 一方、特異度とは実際に疾患がないときに、正しく陰性と出る確率です。特異度99%と言うことは、感染していない人が100人いたとき、99人が陰性と判定されるということです。言い換えますと、本当は感染していないのに陽性と判定される人が1人(1%)存在することになります。これをを偽陽性と言います。

 つまり、検査してもわからない感染者、非感染者が必ず一定の割合で存在しているわけで、PCR検査は「安心」を目標とする検査としては適用できません。「PCR検査には過ちがついて回る」ということです。

 現在、日本国中に新型コロナウイルスに感染した人は15.000人くらいいます。実際はこの10~100倍以上の感染者がいると推定されています。仮に少なめに見て15.000人の10倍の15万人の感染者がいたとします。日本の人口は約1億人ですから、15万/1億=0.0015(0.15%)の割合で、感染者が存在することになります。

 これを岩手県に当てはめて、岩手県民全員を検査すると仮定します。岩手県の人口は122万人ですから、122万人x0.0015(0.15%)=1.830人が感染者と言うことになります。感度70%ですから、残りの30%にあたる1.830人x0.3=549人がホントは陽性なのに陰性と判定される偽陰性となります。

 また、122万人-1.830人=1.218.170人は罹っていません。特異度99%ですから、1%にあたる1.218.170人x0.01=12.181人は、ホントは陰性なのに陽性と判定される偽陽性となります。

 偽陰性(ホントは陽性なのに結果が陰性)の人達は、自分は罹っていないと思って自粛もせず、あちこちに出回ってしまうかもしれません。その結果、大勢の人達に感染を広げることにもなりかねません。

 逆に、偽陽性(ホントは陰性なのに結果が陽性)の人達は、すでに感染者がいる病院や隔離施設に行くことになるでしょう。この時に他の感染者から移されるかもしれません。この偽陽性の問題がとても重要なのです。

 「希望すれば全員が検査を受けられる」ことにすれば、早晩この様なことが起きます。偽陰性、偽陽性が増えることにより、医療崩壊があっという間に現実のものとなってしまいます。

 検査数が少ないと言われているPCR検査ですが、希望者を全て検査するのではなく、医師が診察して必要な場合に検査を行うという今の方法で良いと思います。しかし、実際には医師からの要請があっても検査できないような場合もあるようですので、検討すべき課題もあります。

2020年4月24日(金)
緊急事態宣言

 緊急事態宣言が発令されて2週間たちました。専門家会議によると、「人との接触を8割減らす」は、まだ達成されてないとのことでした。報道で、江ノ島のサーフィン、パチンコ店の行列、商店街の賑わいなどを見る限りでは、確かにほど遠いという感じがします。
 ゴールデンウィークの外出自粛も、どの程度実現できるのか?思い切って高速道路は物資輸送と緊急車両以外を閉め出すくらいのことをしなければ無理でしょうね。

 岩手県は23日、全国的に感染が拡大している新型コロナウイルスの対策会議を開き、接待を伴う飲食店やスポーツクラブを対象に、25日から5月6日まで休業を要請することを決めました。さらに、全面協力した中小企業には協力金として10万円を支払う。また、売り上げが半減した小売業者などに家賃を補助する独自の支援策もまとめました。
 キチンと自粛要請を守って休業している店舗もたくさんある一方で、要請を守らずに開いている店もあります。身勝手とは思いますがそれなりの事情もあるんでしょう。平和な時代になったら、自粛要請を守ってくれた店に行きますよ。

 楽天が法人向けにPCRキットを売り出すようです。利用者は同封されている説明書に従って、各自で自宅で検査試料を自己採取後、防漏性容器に収めます。それを専用回収ボックスに入れて、専門業者が回収するという仕組みのようです。

 自分で採取して自分で包んで専用箱に入れるということですが、医療機関でもかなり注意して扱っているのに不慣れな人が恐る恐るやっても十分な検体が得られるのかどうか疑問が残ります。検体が少なければ陽性と出るものも陰性と出る可能性も高く、その場合、陰性だから安心と思う人もいそうです。そもそも、陰性だからといって感染していないということにはなりませんので、誤解されないことです。

 新聞には、「ただし陰性か陽性かを判断するものではなく、遺伝子配列が検出されたかどうかが結果として示されるという。風邪などの症状がない人が対象で、検査の実施に医師の判断を必要としない。」と、記載されてました。これまたよく分かりません。検査して陰性か陽性かを判断するものでないなら、検査する意味があるのかな?思います。
 また、感染検体の配送業社に感染者が出る場合も憂慮されます。とても、推奨する気にはなりませんが、どういう結果になるか興味はあります。

2020年4月1日(水)
開院記念日

 今日、4月1日は当院の開院記念日です。開業24年を経過し、今日から25年目に入りました。早いものですね。昨年の今日は、「令和」という新元号が発表されました。新しい時代の幕開けで気持ちもウキウキしました。しかし、今年はかって経験したことのないくらい大変なことになっています。

 最早、新型コロナウイルスの制圧は困難な状況になってきました。 現在、約2000名の国内感染者の内訳をみると、外国籍が約800名、海外からの帰国者が約200名で、残りの約1000名が日本人の国内発症数と言う話も聞きました。となると、日本人の国内発症数はしばらく前より横ばい傾向で、外国籍の患者や海外からの帰国者の発症が増加傾向ということでしょうか?あまりこういうことは報道されませんので、詳細不明ですが、患者数が増えていることには変わりないですね。

 これからは、新型コロナウイルス受け入れるしかないと思います。しかし、患者数の急激な増加は社会崩壊や、医療崩壊を引き起こします。それを避けるように、できるだけ、ゆっくりと受け入れる必要があります。その間に、ワクチンや治療薬が開発されることを待つしかありません。自粛がいつまで続くのか検討つきませんが、自分のできうる範囲内で頑張っていくしかないです。

 3月29日の新聞に、山中伸弥教授の「iPS、コロナ対策にも貢献」と言う記事が載っていました。この中で、「iPS細胞からは新型ウイルスが感染する肺の細胞を作ることもできる。~それによって、ウイルスの感染の仕組みを知ることができる。」と述べられていました。今すぐに実現できることではありませんが、今後、新型コロナウイルスが世界中に定着してインフルエンザのように定期的に流行するような疾患になった時、この研究は人類に大きな力を与えてくれると思います。

 喜劇俳優の志村けんさんが、新型コロナウイルスによる肺炎で、お亡くなりになりました。ドリフターズの頃からファンだった人も多いと思います。退院会見で「だいじょうぶだあ~」を聞けると思っていたのに、とても残念です。ご冥福をお祈りします。

 新型コロナウイルスによる肺炎に限らず、肺炎の治療の歴史を見ると、従来から細菌やウイルスを退治する抗生物質や抗ウイルス剤と、呼吸を助ける人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)が使用されています。昔と比べると、薬も器械も格段に進歩していますが、やはり、限界を感じます。限界というのは、薬も器械も補助療法であって、弱くなった肺細胞自体を元気な細胞に戻す治療ではないからです。

 10年くらい前に私の父も義父も肺炎で亡くなっています。その時の主治医と、「肺炎の治療は今も昔もあまり代わり映えしない。もっと良い治療はないものか?例えば、汚れた肺をきれいに洗浄するとか、皮膚移植のように新しい肺細胞を植え付けるとか。」と言うような話をしたことがあります。もし、iPS細胞の研究で感染したウイルスの仕組みを克明に知ることができれば、そこから、新しい肺細胞を作ることができるかもしれない。その肺細胞を患者さんに移植すれば・・・という夢のような治療が実現するかもしれません。自分のかってな想像です。日進月歩の医学を信じて、今はジッと耐える時なのでしょう。

 今年も開院記念日祝いのお花をいただきました。この花のように早く世の中が明るくなってほしいです。

     
2020年3月11日(水)
あの日から9年

 今日、3月11日は東日本大震災が発生した日です。早いもので、震災が発生してから今年で9年になります。昨年は釜石でラグビーワールドカップも開催されました。未だ、復興半ばとは思いますが、少しずつ整備されているようです。
 毎年、各地で震災復興に向けてのイベントが多く開催されますが、今年は新型コロナウイルスの影響で、自粛や規模縮小が多いようです。

 新型コロナウイルス感染症に対して、「これから1~2週間が急速な拡大か、収束かの瀬戸際になる」。と政府の専門家会議が2月24日に発表して2週間たちました。今のところ、爆発的な流行にはなっていませんが、毎日患者さんは発生しています。

 さらに、昨日、安倍首相は全国の大規模なイベント自粛を10日程度継続するよう要請しました。現状を見ると、爆発的な流行は回避できても、いつまでも流行が続きそうにも思えます。この対策の効果が見られるのはこれからでしょう。少しでも患者発生数が抑制されることを期待します。

 少し希望的な見方をすれば、もともとコロナウイルスは冬に流行るカゼのウイルスです。子どものカゼでは、ライノウイルスに次いで2番目に多く感染するウイルスです。通常のコロナウイルスは暖かくなると、流行しなくなります。また、感染が起きやすい環境は、風通しが悪くて、大勢の人が集まる狭い空間です。これから気温が上がれば、部屋を換気する人も増え、感染リスクの低下が期待されるかもしれません。となると、感染は3月から4月初旬にかけてピークを迎え、その後は減っていく?と期待したくなりますが、新型コロナウイルスは、通常のコロナウイルスと違いますので、季節性の変化をするのかどうかもわかりません。あまり楽観的には考えない方が良さそうです。

2020年3月3日(火)
COVID19検査

 3/3、新型コロナウイルスの検査について、厚生労働省が今週中に公的保険の適用にする方向で調整している。という発表がありました。検査費用は、1回につき1万8.000円くらいかかるそうですので、3割負担の人の場合、5,400円が窓口負担になりますが、加藤厚労相は、窓口負担分については公費で補てんし、自己負担分をなくす方針だそうです。

 これで、多くの人が検査を受けることが可能になりそうです。となると、今度は、検査の結果が問題になります。陽性だったら、どうしよう?陰性だったら、人に移す心配はないのか?などなど、いろいろ考えてしまいます。

 インフルエンザと比較してみましょう。インフルエンザ陽性なら、多くの場合、薬を処方され、5日間自宅で安静にする。というのが一般的です。では、新型コロナウイルス陽性だったら、どうしましょう?

 軽症者が多い疾患ですから、検査陽性でも何ともない人も多いと思います。少しカゼ症状が見られれば、普通のカゼと同じように対症療法です。咳止め、解熱剤、必要に応じて抗生剤。軽症ならこんな感じでしょうが、チョット症状がきついと入院が必要かもしれません。重症な人は指定病院へ入院でしょう。しかし、入院するほど重症ではない、中等症以上で外来治療では少し心配というような人は、どこの医療機関を受診すれば良いのでしょうか?

 安静期間についてもよくわかりません。症状によっても異なるでしょうが、自宅療養ならどのくらいの期間安静にしていれば良いのか。一度陽性になった人は、もう一度検査して、陰性を確認しなければならないのか?さらに、陽性と判定された人の家族はどうしたら良いのか、その人の職場ではどうしたら良いのか?陽性の場合、自宅待機を長期間強いられるとなると、検査をためらう人も出てくるかもしれません。

 一方、検査が陰性だったら、感染していないと思って良いのでしょうか。これは明らかに間違いです。「検査は罹っていることを証明できますが、罹っていないことは証明できません。」検査が陰性ということは、罹っていないかもしれないし、罹っているが検査できるくらいのウイルス量ではないという場合の両方があります。後者の場合、罹っていないと思って、あちこち出かけたりイベントに参加したりすれば、感染源となるかもしれません。となると、陰性だからといって安心というわけでもありません。

 なんとなく、新型インフルエンザの時のように、『罹ってない証明書』を求められるような気がします。こんなものはありませんので、ご注意下さい。

 多くの人が検査可能になることはたいへん良いことですが、検査結果がわかったあとの道筋がしっかり出来ていないと、検査する事によって、かえって混乱するかもしれません。「未知の感染症」である以上、手探りで進めていかなければならないことばかりです。臨機応変な対応が望まれます。

2020年2月24日(月)
COVID19

 猛威を振るう新型コロナウイルスは、新型コロナウイルス感染症:coronavirus disease 2019(COVID-19)コヴィッドと名前がつきました。最初WHOは(SARS-CoV-2)(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2)と発表しましたが、2/12に突然変わったみたいです。なぜでしょうね?おそらくSARSという言葉はいろいろな意味で使いにくいんでしょう。

 病名でさえ混乱しているわけですから、感染の広がっている現状は不安に満ちています。何が一番心配かというと、私たちが今まで経験したことのない「未知の感染症」だからだと思います。
 
 当初は、軽症が多く、高齢者や基礎疾患を持っている人は要注意と言うことでしたが、必ずしもそうではないようです。また、コロナウイルスは子どもにカゼをひきおこす代表的なウイルスですので、子どもはある程度免疫を持っているためあまり罹らないというようなことでしたが、次第に子どもの感染者も増えてきています。

 罹ったらどのくらいの期間、会社を休んだり、学校を休んだりしなければならないのか、簡単に決めることができません。じきに岩手県でも患者さんはみられるようになると思いますが、潜伏期間が長い感染症ですので、症状がみられないうちは罹っている本人もわからないわけで、なんともやっかいです。

 誰が感染しているのか、感染していても発症していないのか?カゼ症状がみられた時に、自分はどこの医療機関にいけば良いのか?なんて思ってるうちにどんどん広がり、どこの医療機関でも診察せざるを得なくなるかもしれません。

 拡大を防ぐための対策など政府の基本方針を取りまとめる緊急の専門家会議が今日午前、厚生労働省で始まりました。明日にはその感染防止策が公表されるようです。
 「未知の感染症」は、刻一刻と状況が変わってきますので、それに応じた対応が必要になります。少しでも感染の拡がりを遅くしなければなりません。その間に「未知の感染症」の実態が少しずつわかってきて、対策を考えることができるようになります。

 呪文のように唱えられている?手洗いは有効ですが、いつでも、どこでも手洗いができるわけではありません。感染は主に鼻、口からです。人は無意識に手を顔に持って行きます。近くに手を洗う場所がない時は、意識的に手を顔に近づけないようにすれば、感染の機会は減ります。

2020年2月4日(火)
ヒブワクチン出荷停止

 今日は立春です。雪も少なく過ごしやすい今冬ですが、今晩からは冬型が強まりそうです。

 すでにご存知の方も多いかと思いますが、ヒブワクチンは注射針に錆(さび)が発生した事例があったため、安全確認の調査が行われることになりました。そのため、しばらく出荷停止になります。在庫がなくなれば接種できなくなります。早晩、全国的にヒブワクチンが不足しそうです。

 厚労省は「ワクチンが不足し、やむを得ない場合には、可能な限り※、1回目及び2回目の接種を優先すること ※免疫状態等から、特に医師が必要と認める場合を除きます。」と、通達していますので、当院もこの方針で接種することとします。今後の供給については2月末頃に連絡があるとのことです。

 ヒブワクチン初回接種(1回目、2回目、3回目)は、4週間~8週間間隔で接種します。追加接種(4回目)は初回接種3回目から7か月~13か月で接種します。幸い、ヒブワクチンが定期接種となって普及した結果、現在の日本では髄膜炎のような重症ヒブ感染症は殆ど見られなくなりました。

 しかし、全く免疫がない状態では少し心配です。というわけで、まだ免疫がない(少ない)赤ちゃんを優先して、接種間隔を調整しながら、1回目、2回目を接種することにします。3回目、追加接種(4回目)は見合わせざるを得ない状況になります。

 大変な事態ですが、2月末頃の連絡を待つしかありません。なお、他のワクチンについては問題ありませんので、「今、接種出来るワクチンから接種していく。」という基本方針にかわりはありません。肺炎球菌ワクチン、4種混合ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチンなどはヒブと一緒に接種できなくてもかまいませんので、予定どおり接種して下さい。

2020年1月23日(木)
新型肺炎

 武漢で発症した新型肺炎は増加の一途をたどり、ついに人~人感染も見られるようになってきました。今のところ、患者さんは軽症が多いようですが、高齢者や基礎疾患を持っている人は重症になるようです。まだ、小児の感染は報告されていないようですが、今後感染が広がるにつれて出現してくるかもしれません。

 武漢では都市からの出入りを禁じるようになったようです。住民の生活には支障を来すかもしれませんが、確かに、ウイルスを封じ込めるという意味では一番効果がありそうです。しかし、少し遅かったかなと言う気がします。もっと早く封鎖できれば、もう少し感染の広がりを抑えることができたかもしれません。

 北朝鮮は中国からの入国者をしばらく受け入れないとしたようです。新型肺炎の原因となっているコロナウイルスの潜伏期間は2日から12日くらいで大体9日間くらいと言われています。インフルエンザのように感染したら1~2日で発熱するというわけではないので、感染してもまだ症状の見られない潜伏期間にいる感染者はわかりません。検査のしようがないです。

 いよいよ、明日から中国の春節が始まり、大勢の観光客が日本にやって来ます。仮にもし、この新型肺炎が重症だとわかっていれば、観光の経済効果よりも人命尊重のため、北朝鮮のようにしばらく中国からの旅行者を受け入れないようにすれば、国内の感染を最小限に防ぐことができるかもしれません。しかし、今のところ、新型肺炎が重症という認識はないようですし、実際に重症度がどの程度なのか誰にもわかりません。

 となると、もう、日本国内での感染を防ぐことは困難と思われます。新型インフルエンザの時のように、「新型肺炎の感染が疑われる人が見られたら、どうしたら良いのか」と言う対策を急がなければなりません。どの様な検査が必要なのか、どこの医療機関に紹介すれば良いのか、発熱や咳嗽など肺炎を思わせる症状がみられた時、私たちはどうしたら良いのか?医療機関だけで対応できる問題ではありません。

 現在、私たちができることは、いつも通りの手洗い、マスク。あとは、とにかく【人混みにいかない】ことです。

2020年1月19日(日)
大学入試センター試験

 今年の冬は雪が少なく、過ごしやすいですね。雪が少ないと交通の渋滞もなく、生活しやすい反面、雪不足で困ることも多いようです。スキー場や雪まつりなど雪が降らないと大変です。それに農作物にも影響が出てきているようです。さらには、夏の水不足まで心配になってきます。

 昨日、今日と、大学入試センター試験が行われました。例年この時期は天気が荒れることが多く、いつも受験生は交通手段に苦慮していましたが、今年は少し冷え込んだものの、入試には支障なかったようです。

 私も大学受験で東京の大学(東京大学ではありません)を受けたことがありますが、当日は数年ぶりの大雪が降って、電車が遅れたり、運休したりして、遅刻しそうになりました。最寄り駅から受験会場までは、東京にしては珍しく野原が広がっており、そこが一面雪の原でした。雪の中を走り込み、なんとか試験開始に間に合いました。当時は遅刻したら試験を受けさせてもらえないと聞いていたので、雪をかき分け必死の思いで受験会場まで走りました。

 この時、高校の同級生のE先生(現在、盛岡市内で内科を開業)と一緒に走りました。今となっては笑って話せる懐かしい思い出でです。

 来年からは入試制度も変わるようですが、過渡期に当たる受験生は負担が多いです。制度改革は数年かけてみんなが十分納得できるようにして行わなければなりません。入試の時期、入学の時期もそろそろ見直す頃になってきていると思います。

 さて、新学期とともにインフルエンザが流行り始めてきました。A型だけでなく、B型も見られています。今週から2月中旬くらいまで、例年通りそこそこの流行が続きそうです。

 いつものシーズンとチョット違うのは、中国で新型肺炎が出現したことです。中国の春節で多くの中国人が日本に観光にやって来ます。今のところ、人~人の感染は証明されていないようですが、ウイルスは増殖を繰り返しながら進化?していきます。

 水際対策で、できるだけ、国内流入を防ぎたいところです。アメリカは中国武漢からの入国者は他の人と区別して検疫するそうです。日本もそのくらいのことはした方が良いと思います。
 盛岡保健所にも新型肺炎について問い合わせましたが、今のところ静観しているとのことでした。今シーズンはインフルエンザだけでなく、新型肺炎にも気を遣わなければなさそうです。まずは、手洗い、マスクですね。

2020年1月1日(水)
あけましておめでとうございます。

 あけましておめでとうございます。今年は子年(ねどし、ねずみどし)。いよいよ東京オリンピックが開催されます。昨年のラグビーワールドカップ同様、日本中が興奮のるつぼとなるでしょうね。

 ところで、なぜ、”子”という字が”ねずみ”を意味するのでしょうね。子という字は上の部分が大きく、下の部分が小さくて不安定な印象を与えるのだそうです。それで、不安定→弱々しい→子どもという意味が生まれたようです。また、子には増えるという意味もあったので、いつの間にか、子どもをたくさん産むねずみに関連づけられて、子をねずみと読むようになったようです。ということから、子年は(子孫)繁栄の年です。年々進む少子高齢化に待ったがかかれば良いですね。また、オリンピックも開催され、経済だけでなく世の中も盛り上がることでしょう。

 過去の子年を見ると、1960年(昭和35年)には、池田内閣の「所得倍増」政策により、経済は飛躍的に伸びて、高度成長時代が始まりました。1972年(昭和47年)は、札幌でアジア初の冬季オリンピックが開かれ、ジャンプ競技では金銀銅のメダルを独占した日の丸飛行隊が話題になりました。2008年(平成20年)は、ノーベル賞に4人の日本人が選ばれました。2020年も嬉しいニュースを期待しましょう。

 ねずみ(子)が干支で最初の理由ですが、干支が作られた時代は約3600年前と大変古く、なぜ、ねずみ(子)が1番最初なのかはわかっていません。しかし、日本の民話:「十二支のはじまり」には、次のような面白いお話があります。

 昔、神様が動物たちに「1月1日にみんなにごちそうするので、私のお家に来なさい。12番目までに来れば、ご褒美を上げます。」と言いました。そこで、動物たちはこぞって神様のお家に出かけることにしますが、足の遅い牛は寝過ごしてはいけないと思って、外で寝て早朝すぐ出かけることにしました。ねずみも早く着きたかったので牛の背中で寝ていました。そして、神様のお家に牛が着いた瞬間、ねずみは牛の背中から飛び降りて、1番最初に着いたことになりました。それで、子→丑の順番になったのだそうです。ねずみや犬(戌)がいるのに猫がいないのは、ねずみが猫にこの話をしなかったため、猫はこなかったと言い伝えられています。面白いですね。