診察室便り

2014年12月31日(水)
高名の木登り

 今日は少し寒さが和らぎましたが、正月三が日は、また寒くなりそうです。寒さとともに、今月中旬からインフルエンザも流行してきました。

 先週の土曜日は夜間急患診療所で診療してきましたが、受診患者数30数名、そのうち約半数がインフルエンザでした。発熱したばかりで受診するお子さんが殆どでしたね。

 発熱後あまり時間が経過していないとインフルエンザの検査をしても(-)のことが多いです。しかし、今くらいの流行になってくると、突然の発熱。目が充血してボーとしている。周囲にインフルエンザの人がいる。等々の状況でしたら、検査の結果にかかわらずインフルエンザと診断します。当然薬も出します。

 この日は陽性率80%くらいでしたね。1人だけ、検査結果がはっきりしないと薬を飲みたくないという人がおりました。明日休日当番医を受診して、また検査してもらうとお話ししていました。早く良くなるといいですね。

 先日、階段で転んで骨折しそうになりました。12月19日(金)、朝にゴミを出すため両手がふさがった状態で外の階段を降りました。所々、凍っており気をつけていたつもりでしたが、最後の一段を降りた瞬間に転んでしまいました。最後の一段ですよ。地面にはうっすらと雪がかかってましたが、その下が凍っていました。

 左の膝が屈曲し、足首が過伸展して腰の下に入るような状態で転んだので、これはどこか折れたなと思いましたが、なんと、全く痛くない?!しかも普通に歩ける。すごい、自分はなんと丈夫なんだろうと、変に感心しながら、そのままクリニックへ車で出勤しました。

 その後、全く何ともなかったのですが、午後の乳幼児健診が終わったあたりから、なんとなく左足が痛み出してきました。今の今まで何ともなかったのに、ドンドン痛みが強くなってきました。たまらず湿布してみましたが、効果なく、立ち上がると痛くて足がつけません。さらに、痛くて歩けなくなりました。左足をよ~く見ると、若干腫れてきています。

 何とか、診療は終えましたが、こりゃ折れてるなと思い。整形外科の救急を受診しました。患者として夜間救急受診と言うことは生まれて初めてですね。いつもとは立場が逆です。受付の人もよほど痛そうに見えたのでしょうか。「車いすをお貸ししましょうか?」なんて言われました。マア、かかと歩行で何とか歩きましたが、とても痛々しく見えたのでしょうね。

 レントゲン写真を撮ってもらいましたが、幸い、骨折はなし。腱が過伸展(伸びすぎ)したために周囲に炎症が拡がり疼痛が増したのだろうとのことでした。安静にすれば軽快するが、固定した方が痛みが軽減するので、簡易ギブスを巻くことにしました。ギブスを巻いてもらい、帰る間際には、松葉杖もあった方がいいでしょうと言うことで、「ギブスに松葉杖」という姿で帰宅しました。

 少し痛みは和らぎましたが、一晩で治るかな?と心配でした。しかし、翌日には信じられないくらい良くなりました。全く痛みがなく普通に歩けました。「お医者さんの言うことは信じましょう。」と、思いましたよ。この日は一日ギブスを巻いたまま診療しましたので、患者さんたちから「骨折ですか?」「歩けるんですか?」などとお気遣いをいただきました。翌日にはギブスも外しました。後遺症なく完治しました。ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。

 今回の件で、高校の古文にあった徒然草の「高名の木登り」を思い出しました。

 有名な木登りといわれている人が、他の人を指示しながら高い木に登らせて梢を切らせた時、高いところで危なく見える時は何も言わないで、降りてくる時に軒の高さくらいになったところで、「あやまちすな。心して降りよ」(けがをするな。注意して降りろ)と言葉をかけました。

 たまたまそれを見ていた別の人が、「かばかりになりては、飛び降りるとも降りなん。如何(いか)にかく言ふぞ」(これくらいの高さであれば、たとえ飛び降りたとしても降りられよう。どうしてそう言うのか)と聞いたところ、「その事に候(さうら)ふ。目くるめき、枝危きほどは、己(おのれ)が恐れ侍れば申さず。あやまちは、やすき所に成りて、必ず仕(つかまつ)る事に候ふ」(そのことでございます。高くて目がくらみ、枝が折れそうで危ない間は、自分で恐れて用心しますから、注意しろとは申しません。けがは、安全な所になってから必ずするものでございます)というお話しです。

 「あやまちは、やすき所に成りて、必ず仕(つかまつ)る事に候ふ」は、実に今回の自分にピッタリです。このたとえ話は医療についても言えます。医療は最後の最後まで気が抜けません。日頃そういう思いで診療していますが、今年はこれを教訓として、気持ちを引き締めて新年を迎えたいと思います。新年は1月4日(日)の当番日からスタートです。

2014年12月14日(日)
衆議院総選挙

 先週から盛岡市内でもインフルエンザがだいぶ流行始めてきました。県南はかなり流行しているようですが、これから年末にかけて岩手県全域に拡がりそうです。まだ、小学生が多いですが、幼稚園・保育園にもチラホラ出てきました。学校が冬休みになれば一段落するでしょうが、今度は年明けの1月~2月に流行が起こりそうです。

 現在流行っているのはA型H3N2です。これにはタミフルがけっこう効きますが、もう一つのA型H1N1は、昨年タミフル無効株が出現しました。今年はどうでしょうね?インフルエンザは薬があるから大丈夫?なんて、あまり油断しないようにしましょう。予防の基本は、うがい、手洗い、マスク。そして、ワクチンです。

 今日は衆議院総選挙の日ですね。赤穂浪士の討ち入りの日と重なりましたが、特に意味はないでしょう。ところで、今回は投票率が低くなりそうです。どうも、「支持する候補が見当たらない」という人が多いようです。まあ、確かにそう思いますよね・・・。偉そうなことは言えませんが、少し選挙制度を改革してみてはどうでしょうかね。

 自分が常々考えているのは、1票というのは、「必ずしも支持する1票でなくともいいのではないかな?」ということです。つまり、支持する人には+1票を投じるが、もし、そういう人がいない場合には、国政に出してはいけないと思うような候補者に対して逆に-1票を投じる。そして、+と-の合計を得票とし、-が+を上回るような候補者はしばらく立候補出来なくする。というような制度です。

 以前から思っていたことですが、風当たりが強うそうなので、あまり人前では話していません。偶然、2~3 年前にある新聞の声の欄に同様の投書を見ました。同じようなことを考える人はいるもんですね。

2014年11月27日(木)
もりおかナンバー

 日増しに寒くなってきました。もうすぐ雪も降りそうです。タイヤ交換しましたか?冬の備えは早いに越したことはありません。

 この頃、盛岡市内の小学校でも、インフルエンザが見られるようになってきました。永井、向中野、中野、緑が丘、城北、大新、松園、などの小学校では患者さんが発生しているようです。大きな流行にはなっていませんが、要注意です。

 インフルエンザを心配して受診されるお子さんも増えてきましたが、今のところ、アデノウイルス溶連菌感染症が目立ちます。みんな、「のどが痛くて発熱」ということで受診してきます。もちろんインフルエンザもありですが、今のところ、アデノウイルスと溶連菌感染症の方が多いですね。

 本来は、夏に流行るアデノウイルスですが、今シーズンは冬に流行しています。御嶽山や阿蘇山が噴火したりして、何となく私たちを取り巻く環境が変化してきているように感じます。岩手山は大丈夫でしょうか?ちょっと、気になります。

 日曜日に、「盛岡ナンバー」の車を見ました。いつもいってるガソリンスタンドで聞いたところ、ナンバーの書き換えは1泊2日でOKだそうです。普通車で7.000~8.000円でできるようです。私も「岩手ナンバー」から「盛岡ナンバー」に変えようかなと思っていましたが、【盛岡】の文字は【岩手】と比べると画数が多いせいか、何となく固く見えます。ガッチリしてよい感じ(漢字)ではありますが、どうも、やわらかみがない。

 『盛岡は優しい町』と思っている人たちは多いはず。で、【もりおか】の方が【盛岡】よりもソフトでいいのかな~なんて、ふと思いました。4文字までは可能だそうですので、できれば、【盛岡】ではなく【もりおか】のナンバープレートにしてほしかったですね。そう思っている人たち、けっこういるのではないでしょうか?

2014年11月20日(木)
今年初めてのインフルエンザ

 この頃、とても外来が混み合っています。毎年今の時期はカゼが流行ってきて、インフルエンザワクチンの接種時期に当たりますので、大変混み合います。できるだけ待ち時間を短くするように一生懸命診療していますが、どうしても待ち時間が長くなってしまいます。ご了承ください。

 県南では学級閉鎖も始まったインフルエンザですが、盛岡市内でもボチボチ出てきました。今日、今シーズン初めてのインフルエンザのお子さんを診察しました。

 昨日発熱で受診した小学校6年生です。あまり重症には見えませんでしたので、普通のカゼ薬を処方し経過を見ることにしましたが、どうも調子がよくないと言うことで、本日再受診しました。いろいろ話を聞いてみると、16日の日曜日に太田東小学校でバスケットの練習試合があったそうです。これには盛岡市内だけではなく、岩手県内の多くの小学校が参加したということでした。もしかしたら、ここで移されたかな?と思い、インフルエンザを調べたら、A型(+)でした。

 思いがけないところから流行が始まるかもしれません。本格的な流行は年明けからと思っていますが、この練習試合に参加したお子さんたちは発熱したら早めに医療機関を受診してくださいね。

2014年11月16日(日)
今シーズンのインフルエンザ

 だんだん寒くなってきましたね。毎年のことですが、今の時期は一雨ごとに寒くなっていく気がします。ある程度寒くなると、何となくあきらめ(?)がつきますが、これからもっと寒くなっていくと感じる今が一番いやですね。

 インフルエンザもチラホラ見られてきましたが、本格的な流行は年明けでしょう。日本は北半球にありますので、その年の夏に南半球で流行したインフルエンザが北半球で流行る傾向があります。

 今シーズンの南半球(オーストラリア)で流行したインフルエンザは、H1N1>H3N2>B型の順に多かったようです。まあ、全てのタイプが流行し、H1N1が一番多かったということですね。おそらく日本の流行もこのようになるのかと思います。H1N1は呼吸器症状が強く見られることがありますので、気管支喘息などの病気をお持ちのお子さんは、普段からしっかりと予防治療を行ってください。「備えあれば憂いなし」です。

 ところで、最近の流行状況を見ていると大体2シーズンくらい同じような流行が続いているようです。2009年にH1N1(新型)が登場しましたが、翌シーズンもH1N1が流行り、H1N1の流行が2シーズン続きました。その次のシーズンは、大人が多く罹り、子どもはあまり罹りませんでした。この傾向がやはり、2シーズン続きました。そして、昨シーズンはB型が先に流行し、それを追いかけるように、後になってからA型(主にH1N1)が流行りました。

 というわけで、過去5シーズンを振り返ると、2シーズンごとに流行が変わっていますので、もしかしたら、今シーズンも昨シーズンのような変則的な流行になるかもしれません。ここでも、「備えあれば憂いなし」です。ワクチンは年内に済ませましょう。

2014年11月1日(土)
エボラ:恐れすぎず、侮らず

 10月27日にエボラ出血熱が疑われて入院経過観察されていた男性が、30日未明、退院しました。エボラに感染しても最初はウイルス量が少ないためはっきり確認でできないので72時間は引き続き隔離し、検査を繰り返す必要があるのだそうです。

 今回は大丈夫だったようですが、いつ日本国内にエボラが入ってくるのか?心配ですね。現在日本にはエボラの患者はいないわけですから、国外からの侵入を防げば良いわけですが、水際作戦も限界があります。エボラは致死率の高い「1類感染症」に分類されており、「第1種感染症指定医療機関」 に入院することが義務づけられています。
 
 ところが、この「第1種感染症指定医療機関 がおかれていない県が9県あります。身近なところでは秋田、青森、岩手の北東北三県では盛岡市立病院が唯一の施設だそうです。ちょっと心細いですね。もう少し整備する必要がありそうです。エボラ上陸までに間に合ってほしいです。

 感染症はその菌種によっていろいろな特徴を持っています。2009年新型インフルエンザが流行し始めた当初は大変重症ではないか?と思われたため、異常なくらい厳密な処置が施されました。しかし、流行が広がるにつれ重症はほとんど見られず、「流行しやすいが、致死率は低い」ということがわかってきました。反面、エボラは、「流行しにくいが、致死率は高い」といえます。

 未知の疾患に対して、はじめは少し過剰なくらいの警戒があってもよいかと思います。しかし、次第に病態が判明してくるわけですから、それに合わせた柔軟な対応が必用とされます。「ついに、エボラ日本上陸」という記事が出れば、2009年新型インフルエンザ以上の厳密な対応がなされると思います。はじめはそれでいいと思います。みんながそれに従うことが大事だと思います。それによって流行が広がらないようなら、基準を下げていけばよいわけです。「恐れすぎず、侮らず、」です。

 盛岡市内でもいろいろ感染症が流行り始めてきました。インフルエンザB型が発生した小学校もあります。また、昨日は1日に20人くらい急性胃腸炎と思われる症状の子が発生した小学校もあります。

 これから冬にかけて感染症が流行ってきます。予防の基本:うがい、手洗い、マスクを励行しましょう。

2014年10月26日(日)
1才になったら接種するワクチンの順番

 今日はとても暑かったですね。先週はだいぶ冷え込んできたかと思ったら、この陽気。前にもお話しましたが、気管支喘息は寒暖差が大きい9~10月に悪化することが多いです。「ゼイゼイ」だけが気管支喘息ではありません。この時期、長引くカゼ、夜間のしつこい咳嗽、運動時の呼吸困難、などは、アレルギーの関与している場合が多いです。積極的に治療するようお勧めします。

 10月1日から1才~3才(今年度に限り3才~5才も)のお子さんを対象に水痘ワクチンが定期接種になりました。大変ありがたいことですが、インフルエンザ ワクチンの開始と重なってしまいました。そのため、1才になった後の予防接種予定がちょっと複雑になりました。「1才になったら、すぐ麻疹・風疹ワクチンを接種しましょう。」とか、「インフルエンザワクチンは年内に接種しましょう。」と、お話していますが、具体的にどうしたらよいか戸惑われている方も多いようです。実際によく質問されますので、今日は、今の時期に、1才になったお子さんの予防接種予定の一例をご紹介したいと思います。他にもいろいろなバリエーションがあります。また、3才以上のお子さんの場合、日本脳炎ワクチンとインフルエンザワクチンとの組み合わせもできます。


インフルエンザワクチンを接種する場合 
1才になったらすぐ 麻疹・風疹ワクチン1回目+インフルエンザワクチン1回目 
4週間おいて 水痘ワクチン1回目+インフルエンザワクチン2回目
4週間おいて ヒブワクチン追加+肺炎球菌ワクチン追加
 
インフルエンザワクチンを接種しない場合
1才になったらすぐ 麻疹・風疹ワクチン1回目+水痘ワクチン1回目
4週間おいて ヒブワクチン追加+肺炎球菌ワクチン追加

2014年10月13日(月)
休日当番医

 今日は休日当番医でした。台風の影響で天気が荒れるかと思いましたが、夕方までは何とか持ちましたね。受診される人も雨に遭わなくて良かったです。でも、今夜から明日にかけて大荒れのようです。

 この時期ですと、そろそろ急性胃腸炎の多い季節ですが、今年は少ないですね。今日も吐いたり下痢したりというお子さんは数名でした。これから冬にかけて流行ってくるでしょうが、今年は夏カゼもあまり流行しませんでした。異常気象と関係あるのかもしれません。

 3連休最後の日とあって、少し混み合いましたが、それほどでもなかったです。5年前の2009年10月12日(月)も当番医でしたが、この時は新型インフルエンザ大流行という大変な時でした。今年のインフルエンザはまだ流行っていませんが、そろそろ予防接種をした方が良いですよ。「備えあれば憂いなし」です。

 季節柄、喘息発作は多 かったです。いつものことですが、かかりつけの先生から気管支喘息と診断されていながらも、予防治療を怠っているお子さんけっこういますね。「喘息は悪くなってから治療するのではなく、悪くならないように予防治療することが大切」です。先月ちょっと流行しかけたRSウイルス感染症は今月になって少し増えてきたようです。

 比較的軽症が多かった今日の当番医ですが、少し呼吸が苦しそうな気管支喘息の子一人と、5ヶ月と8ヶ月のRSウイルス感染症の赤ちゃん二人を入院紹介しました。一人は県外から帰省中の赤ちゃんでした。早く良くなって退院できれば良いですね。

2014年9月29日(月)
インフルエンザ発生!

 寒かったり、暑かったりと、まだ晩夏~初秋ですね。今年も早いもので、もうインフルエンザの患者さんが発生しました。盛岡市内の高校生です。今のところ集団発生の気配はありませんが、そろそろ準備する時期です。

 インフルエンザ ワクチンは、10月1日から接種開始します。補助金が交付されますが、各市町によって対象年齢が異なりますので注意してください。水痘ワクチンや日本脳炎ワクチンとも同時接種できますので、効率よく接種しましょう。

 全く話は変わりますが、大相撲見てますか?逸ノ城すごいですね。新入幕で13勝2敗、殊勲賞、敢闘賞も受賞しました。逸ノ城を初めて見たのは、先場所の千秋楽です。まあ、でかい。強そうでした。対戦相手は東龍。あの巨体に圧倒された東龍は右膝を負傷し今場所は休場しました。この一番を見たとき、ゾッとしましたね。きっとこの関取は強くなる。横綱、大関も夢ではないなと思いました。

 案の定、今場所旋風を巻き起こしました。マ、ちょっと立ち会いの引き技が気になりましたね。新入幕で、横綱、大関相手に立ち会いの注文相撲とは!いい度胸をしている?と、評価すればいいのでしょうか?本当はガチンと正面からぶつかるところを見たかったですね。

 逸ノ城を見ていると、かつての横綱北の湖を思いだします。昭和の名勝負も数多くありましたが、横綱北の湖vs大関貴ノ花は何度も名勝負を繰り広げてくれました。憎たらしいくらい強い重量級北の湖に男前軽量級の貴ノ花が挑んでは負けの繰り返しでしたが、判官びいきというか、弱いものに勝たせたいという日本人特有の気持ちからか、場内はいつも、「貴ノ花~、貴ノ花~、キャー(負けたときの悲鳴)」で盛り上がっていました。

 ほとんど北の湖が勝っていましたが、昭和50年の春場所で貴ノ花が勝って初優勝した一番があります。大変な激戦でした。大相撲に真の実力と人気があった時代でした。イヤー懐かしいですね。

 平成の時代、逸ノ城のライバルは誰でしょうか?良いライバルが現れてほしいです。おそらく遠藤クンに期待する人は多いと思います。私もその一人です。しかし、今の力では遠藤クンは逸の城に歯が立たないように見えます。しばらくは、「遠藤~、遠藤~、キャー」でしょうが、いつかきっと、逸ノ城を破って悲願の初優勝という日が来ることでしょう。逸ノ城vs遠藤が平成の名勝負と語り継がれるようになってほしいものです。

2014年9月21日(日)
水痘ワクチン定期接種

 9月も下旬になると、涼しさよりも寒さを感じるようになりますね。今朝は少し寒くて目が覚めました。9月は寒暖差が大きく、アレルギー疾患が増悪する季節です。特に気管支喘息は、一年を通じて最も発作が多い月です。

 昨晩は夜間救急診療所で勤務してきましたが、喘息発作のお子さんを二次輪番病院に入院紹介しました。久々の発作だったようですが、9~10月は油断できないですね。早く良くなるといいですね。

 10月1日から、水痘ワクチンが定期接種になります。喜ばしいことですが、なぜ、10月なのでしょうね?小児科は夏場は閑ですが、秋から冬にかけて猛烈に忙しくなってきます。インフルエンザワクチンも10月から始まります。いやはや、何ともです。どうせなら春から夏に始めてほしかったですね。もう少し医療現場の事情を考えてほしいです。

 先週の連休は八幡宮例大祭でした。私は山車を見るのが好きですので、14日の日曜日は自転車で市内を走りながら数台の山車を見てきました。さんさ踊りもいいと思いますが、秋の八幡様は盛岡らしい風情を感じます。このお祭りが終わると本格的な秋になっていきます。健康管理には十分気をつけてください。

中の橋通り の組:助六「水入り」 盛岡観光コンベンション協会:森 蘭丸
八幡町 い組:雨の五郎 大沢川原 本組:鬼童丸

2014年9月11日(木)
デング熱

 朝晩涼しくなって、だいぶ秋らしくなってきました。毎年のことですが、この時期になると喘息の患者さん達を多く見ます。季節の変わり目はアレルギー疾患が増悪することが多いです。健康管理に気をつけましょう。

 最近、デング熱の記事を目にします。デング熱?なんて診たことがないので、よくわかりませんが、これだけチョコチョコ見つかるのなら、昔から国内にも患者さんはいたのでしょうね。軽症例が多いようなので、殆ど夏風邪くらいにしか診断されていなかったのかもしれません。しかし、実際検査したらけっこういるんですね。

 昨年もデング熱は249人発生しています。今年は今のところ81人。患者数は昨年よりも少ないのに大騒ぎ(?)しているのは、約70年ぶりの国内感染ということだからでしょう。
 太平洋戦争末期の1942~45年に西日本を中心に約20万人ものデング熱感染者が出たそうです。これは。南方戦線からの帰還兵が流行をもたらしたと考えられています。それ以後、大流行は起きていないようですが、10年近く前から感染者数はほぼ右肩上がりで増えているようなので、今後も患者数は増加するのでしょう。

 今のところ、重症患者はほとんどいないようです。しかし、デング熱は一般に再感染時に重症化し、出血を伴うデング出血熱を発症すると言われています。デングウイルスは4種類(1~4型)ありますが、どのウイルスでもデング熱、デング出血熱を起こします。
 
 また、例えば1型に初感染した場合、再び1型に感染することはありませんが,他の型に感染することはあります、この2度目の感染で重症化する場合が多いようです。では、3度目はとなると、3度目以降の感染はほとんど起こらないようです。

 デング熱について、ちょっと調べてみましたが、なんといっても経験のない疾患はよくわかりません。蚊に刺されて数日して発熱したら怪しいかなということで、保健所へ連絡して検査できる総合病院へ紹介ということになりそうです。まずは、長袖長ズボンにして、蚊に刺されないように注意することですね。

2014年9月1日(月)
東北医科薬科大学

 東日本大震災からの復興のため東北地方に医学部を新設する構想のもと、2016年4月に仙台市に東北医科薬科大学が開講することになりました。現在の東北薬科大学に医学部が併設されます。東日本大震災の被災地の医師不足を解消する上でも大変有意義な事業と思われますが・・・?ホントに東北のためになるのでしょうか?

 岩手医大の小川彰理事長は7月28日、「(教員として)本県の医師が引き抜かれ、復興どころか地域医療の崩壊を招く」、「どの病院も医師1人を抜かれただけで診療科の存続が脅かされる」と国の方針をあらためて批判し、医療現場の実情を説明しております。さらに「新設には教員確保で300人近い医師が必要になり、本県への影響は避けられない」と警戒を強めています。ウ~ン、確かに医師不足解消の一助とはなりそうですが、前途多難のようです。

 そもそも東北の医師数を増やすことが目的なら東北地方の大学医学部の定員を増やせば良いことです。もしくは全国の国立大学医学部に東北枠として定員を2人くらい増やせば済むことです。昔、まだ、沖縄(琉球大学)に医学部がなかった頃は、全国の国立大学医学部に2名ずつ沖縄枠が設けられました。これと同様のことを行えばよさそうなものですけどね。

 東北薬科大の構想では、1学年の定員は100人。加えて、卒業後に東北で5年間働くことを条件にした東北出身者の「地域枠」20人分を設け、合わせて120人にする計画だそうです。

 もう少し東北出身者の「地域枠」を増やしてもいいように思いますし、卒後5年なんて全く意味がありません。最初の2年間は研修期間で指導医が苦労するだけです。やっと独り立ちした戦力になったとたんに、さよならといって東北を去ってしまわれては元も子もない感じがします。せめて卒後10年は東北にいてほしいですね。

 私が弘前大学の学生だった昭和50年代当時は、青森県出身者は1割もいませんでした。東北6県に北海道を足しても、定員の四分の一にも達しませんでした。残りは関東、関西からごっそりきてました。そしてその殆どは、「津軽は自然の秘境も多い。海の幸、山の幸も美味い。桜もきれいだ。ねぶたも楽しい。人情味がある人が多い。ホントは、ズ~とこの土地に残りたい。」といいながらも、卒業と同時に、地元に帰って行きました。わずかに残った連中は、津軽美人にゲットされた二男、三男だったな。まあ、今も昔も地方は苦戦しているのです。

 東北医科薬科大学とて同じ、地元に医師を残そうとするなら、卒後10年くらいは、東北限定医師免許にでもしないと無理です。

2014年8月18日(月)
終戦記念日

 お盆になったら急に涼しくなりました。東北の夏は短いですね。今年も遠出することもなく家でのんびり過ごしました。とはいえ、14日は夜間急患診療所に行ってきました。県外からの患者さんも多かったです。ほとんど発熱です。みんなヘルパンギーナを心配していましたが、ヘルパンギーナは、高熱期間は短いことが多いです。口内炎がちょっと続きますので若干食欲が落ちます。おおむね軽症です。時々心筋炎や髄膜炎を合併することがありますが、そんなに多いことではありませんので、あまり、ご心配なさらないで下さい。
 
 15日は終戦記念日でした。終戦記念日は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」です。しかし、毎年言われることですが、戦争体験者が少なくなり、「戦争の悲劇」が後世に伝わらなくなってしまうことが危惧されています。最近は8月15日が終戦記念日ということを知らない人も増えていると聞きます。さらに、原爆投下された8月6日、8月9日も知らない人が増えているそうです。

 私の祖父は戦争に行き、その悲惨な状況を目の当たりにしてきました。自分が子どもの頃、祖父から、「絶対に戦争だけはしてはいけない」と何度も言われました。今の日本は、平和ぼけしている反面、信じがたい凶悪犯罪が増えています。日本人は、我慢強く、お互いに助け合う義理堅い人種だと思っていましたが、この頃は、強いものには媚びへつらい、弱いものには恫喝するという情けない日本人が増えてきたように感じます。戦争で亡くなっていった人たちは皆、残された人たちの幸せを願って散っていきました。今、私たちが平和な日々を過ごせるのは、尊い先人の犠牲があってのことです。
 
 「戦没者を追悼し平和を祈念する日」をしっかりと後世に伝えていきましょう。

2014年8月8日(金)
ワクチンと発熱

 暑い日が続いたかと思ったら、台風の影響でしょうか。ここ2~3日涼しいですね。このまま秋になりそうな気配です。

 この頃、エボラ出血熱の記事をよく見ます。8日、世界保健機関(WHO)は西アフリカで拡大するエボラ出血熱について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。今まではアフリカの風土病という感じでしたが、少しずつ感染が拡大してきているようです。今のところ、日本国内に患者はいませんが、要注意ではあります。

 エボラ出血熱は、空気感染はせず、感染した人の血液、体液、排泄物などから感染するようです。これまでは感染者を厳重に隔離することによって感染拡大を防いでいましたが、今回は都市部での発生なので、すべての患者を隔離する事が難しいようです。

 また、アフリカでは病気に対する文化的な対応の違いも感染拡大に拍車をかけているとも言われています。

 外務省医務官の経験のある関西福祉大学の勝田吉彰教授は「エボラに限らず、病気は神の呪いという考えはまだ根強く、現地の人々が祈とうや薬草という伝統的な治療に頼り、近代医療体制が信用を得られていない面もある。」と指摘。「隔離するべき患者を、現地の人たちや教会関係者などが別にかくまってしまうというケースもある。」といいます。

 また西アフリカは埋葬の際、遺体にふれて哀悼するという習慣が残っており、これも感染拡大につながるともいわれます。「隔離すべきを隠す」のでは、感染はおさまりません。日本ではこの様なことはないはずですが、油断できません。何とか上陸しないでほしいものです。

 先日、ワクチンと発熱についてご質問をいただきました。今は、接種するワクチンの数も多く、その分副反応としての発熱も以前より多く見られるようになりましたが、あまり心配することはありません。

 T.Sさんからの


 いつも大変お世話になっております。長文失礼します。

 先日、一才児健診時に、麻疹・風疹とヒブ、肺炎球菌の追加予防接種を受けました。

 当日は朝からいつもより甘えてくるなぁと感じましたが、機嫌は悪くなかった為、健診と予防接種を受け翌日を迎えたところ、発熱しておりました。(38.0℃)

 元気だったので様子見していたところ、お昼寝後40℃まで上がっており、水曜昼過ぎだった為、他医院を受診しました。

 予防接種の副作用ではなく、喉も赤い為夏風邪との診断で、処方していただいた薬を服用しながら過ごしております。

 ここで質問です。
 予防接種前に体温を計測した際は平熱だったのですが、もしかしたらその時から熱があり計り方が悪かったのかもしれない…などと不安になってしまいました。(前述の通り当日機嫌は良かったのですが、甘えが多かった為です。また、今思えば午前寝も長めでした。)

 発熱している時予防接種を受ける・また予防接種後すぐに発熱すると何か悪影響はありますでしょうか?





 メールありがとうございます。

 もう体調は良くなりましたか?予防接種の後に発熱することはそんなに珍しいことではありませんが、ちょっと不安になりますよね。でも、多くの場合、心配ご無用です。

 予防接種後、当日、あるいは翌日に発熱し受診される方はよくいらっしゃいますが、予防接種後の発熱は1~2日で治まります。しかしながら、予防接種後の発熱の原因を確定することはけっこう難しいです。

 たとえば、咳や鼻水を伴っていればカゼかな?と思いますが、問題は発熱だけの場合で、のども赤くない、元気も良いとなると、予防接種の副作用かどうか?判断が困難です。

 とはいえ、発熱の原因がカゼであろうが、予防接種であろうが。あまり意味のあることではないのです。では、なぜ、発熱するのかな?と、ちょっと考えてみましょう。

 カゼをひけば、カゼのバイ菌をやっつけるために発熱します。予防接種の場合、それは体にとって異物です。その異物が体内に入ってくるわけですから、これを追い出してしまえとばかり、発熱するわけです。つまり、どちらも正常な免疫反応が働いているわけです。その結果、体を守る免疫が作られていくことになるわけです。

 また、一般に発熱している時は予防接種を行いません。それは、高熱の場合は免疫反応が強く起きているわけですから、そういうときにさらに免疫反応を起こす予防接種をすれば、免疫反応が異常に強まり、体内に不都合な症状が出るかもしれないからです。

 微熱の場合はそのような心配はありませんが、予防接種後に発熱した場合、その発熱がもともとの微熱と関連性のあるものか、予防接種によるものなのか区別がつきにくくなりますので、接種は控えるのが普通です。しかし、仮に接種したとしても医学的な悪影響が出ることはありません。

 というわけで、お母さんがご心配している「発熱している時予防接種を受ける・また予防接種後すぐに発熱すると何か悪影響はありますでしょうか?」というご心配は無用です。キチンと免疫がついているはずです。ご安心ください。では、お大事にしてください。

2014年7月26日(土)
スギ花粉舌下免疫療法講習会

 だんだん暑くなってきました。まだ梅雨明けしていないようですが、もう夏ですね。あちこちで熱中症が、発生しています。こまめな水分補給につとめてください。

 今年も夏カゼの流行る時期になってきました。西日本から徐々にアデノウイルスヘルパンギーナが、流行ってきてるようです。東日本でも流行しそうです。感染症対策の基本は、まず、<うがい・手洗い>をキチンと行うことです。

 この前の日曜日に、スギ花粉舌下免疫療法の講習会を受けてきました。1月1日の本欄でもご紹介したスギ花粉舌下免疫療法ですが、今年度より保険適応となりました。実際に治療開始されるのは今秋からです。

 ところで、この治療を始めるには、医師ならば誰でも実施できるというわけではなく、講習を受けなければなりません。不定期に日本耳鼻咽喉科学会や日本アレルギー学会が講習会を開いていますが、殆ど平日です。しかも関東、関西方面での開催しかなく、なかなか受講できないでいました。たまたま、今回盛岡市で行われましたが、受講申し込みはインターネットで先着順です。

 実は、昨年秋に平日でしたが京都で講習会がありました。もし受講できるのなら休診にして行ってこようかなと思い、申し込んでみました。10時より受け付け開始というので、午前診療後12時に申し込んだところ、すでに満員のため受け付け終了でした。あっと言う間にいっぱいになるようです。まさにプラチナチケットですね。

 この時はそんなに積極的には行く気がなかったので、あまり残念ではありませんでしたが、今回の盛岡を逃すと、次回は東京その次は三重県・・・という具合で、ちょっと大変です。

 今回は6月2日(月)10時からの受付でした。何が何でも今回で決めたいですよね。そこで、まずは、10時5分前に外来診療一時中止、正確に時計を合わせて10時30秒前にクリック、しかし、まだ申し込み画面につながらない。15秒前、やはりまだつながらない。ジャスト10時にクリック、ん?パソコンが一時停止?アヤ?と思ったら、申し込み画面が出てきました。ホッと一安心。住所、氏名、専門医番号などなど書き込み、転送。「受け付けました」という返信メールをもらって終了。やれやれ何とかなりました。試しに12時にもう一度見たら満員受付終了になってました。

 日曜日の講習会は教育会館で行われましたが、大ホールがほぼ満員でした。この薬が発売されるのは今年の10月頃になるそうです。スギ花粉舌下免疫療法は、舌下にアレルゲンエキスを服用します。自宅でできる治療ですが、治療期間は2年間は必要です。この間毎日アレルゲンエキスを服用しなければなりません。講習会の演者も話していましたが、根気のある人でなければ続かない治療です。また、ある種の心臓病で薬物を服用している場合には副作用の心配から実施できない場合もあります。

 メリットも多い反面、いろいろな制約があるスギ花粉舌下免疫療法ですが、毎年スギ花粉症で悩まされている方にはお勧めの治療です。準備ができましたら、院内掲示、ホームページなどでお知らせします。

2014年7月13日(日)
休日当番医

 本日は休日当番医でした。今年は例年ほど夏カゼも多くなくひまな外来ですが、さすがに当番日は少し混み合いましたね。だいたい、軽症のお子さんが多いのですが、中には入院が必要な(望ましい)場合もあります。

 今日は4人も?入院紹介しました。1人目:生後2ヶ月半の赤ちゃんの発熱、2人目:生後7ヶ月の気管支喘息発作、3人目:多量の血便の4才児、4人目:首が右に傾いて戻らない3才児、という具合にいろいろな疾患がありました。

 盛岡市の小児救急医療は二次輪番制をとっており、休日でも入院必要な場合は当番病院に入院できます。また、夜間急患診療所も365日年中無休で稼働しています。大変恵まれた小児医療環境ですが、最近は小児科医師の高齢化、減少もあり、維持していくのはけっこう大変です。

 今日は、発熱のお子さんが目立ちました。ほとんど夏カゼと思いますが、夜になっても解熱しないと心配になって、今度は夜間急患診療所を受診することも多いようです。一晩おうちで経過を見ても良さそうなものですが、発熱が続くと心配になりますよね。よくわかりますよ。

 お母さん、お父さんも子育てに慣れてくると、ちょっとした発熱くらいでは受診しなくなります。といっても最初は無理ですよね。心配だなと思ったら遠慮せずに夜間も受診してください。その時に診てもらった先生に、「熱が下がらなくて心配で受診したが、受診すべきだったのか、受診しなくても良かったのか」ということを聞いてみてください。こういう経験を積みながら受診のタイミングがだんだんわかってくると思います。

 ワールドカップは明日決勝戦ですね。主催国のブラジルは、まさかの?4位になってしましました。ネイマール一人だけに頼っていたわけではないでしょうが、誤算も多かったのでしょう。ところで、3位決定戦に勝ったオランダは、PK戦でアルゼンチンに負けたものの、試合では一つも負けていません。もし、決勝でアルゼンチンがドイツに負ければ、1敗のアルゼンチンが2位、無敗のオランダが3位ということになります。何となくおかしいですよね。どうもPK戦というのが腑に落ちない。PK戦で勝敗を決めるのはやめて、どちらかが点を取るまで試合をしたら良さそうに思います・・・。しかし、選手が疲労して次の試合ができなくなりますね。何か良い方法はないのでしょうか?

2014年7月3日(木)
大人の泣きまね?

 この頃少し暑くなってきました。関東や西日本ではだいぶ雨が降っているようですが、岩手県内では、あまりまとまった雨は降らないようですね。何となく農作物が心配になってきます。

 先月6月は、特に流行病もなく平穏な日々でしたが、今月になったとたんに、発熱して受診するお子さんが増えてきました。夏カゼでしょうね。アデノウイルス手・足・口病も見られるようになってきました。一般に夏カゼは発熱や発疹のような症状が目立ちます。軽症が多いですが、ときどき、発熱~飲めない~脱水という感じで入院するようなこともあります。特に熱中症の季節でもありますので、こまめな水分補給を心がけて下さい。

 この前は東京都議会で卑劣なヤジが話題になりましたが、今度は兵庫県議会の野々村竜太郎県議が物議を呼んでます。

 野々村県議から2013年度の「政務活動費」として、計195回、約300万円にのぼる日帰り出張の交通費が支出されていましたが、提出が義務づけられている領収書の添付がなかったそうです。この件に関する記者会見の映像が、話題になっていますね。

 訪問先や相手の人数、現地での活動内容を再三問われても「公表しないという前提がある。」と繰り返し、説明を拒否し続け、最後は号泣するという会見でした。

 イヤ~、ぶったまげた。いい大人が何なんだ?まるで、駄々っ子だ。テレビのニュースで見た時は思わず唖然としましたね。しかし、交通費の問題について質問されているのに、いきなり、日本を変えたいとか、高齢化問題とか、少子化問題とか、何をいってんだろね?

 まあ、ちょっと変わった人ですね。良い方に解釈すれば心の純真な人なんでしょうか。あまりに純真しすぎて公金も私金も区別がつかないのかもしれない。

 彼は、6月の兵庫県議会議長選挙、及び、副議長選挙に立候補したようですが、いずれも1票しか獲得できず、敗れたようです。1票しか入らない?・・・多分自分が入れた1票だけなんでしょうね。何となく可哀想な人のように思えてきました。きっちり説明して使途不明金については返金すべきです。今回は全く弁明になっていませんでしたから、もう一度会見の機会を与えて、今度は泣かずに説明してほしいものです。大人なんだからね~。