インフルエンザ ワクチンのお知らせ
1月31日(木)まで、行います。
(ただし、在庫がなくなり次第、終了します)
★ 一般診療の時間でも予防接種を受付けます。(ただし、ロタ、BCGは除きます。)
・予防接種だけの場合は、時間予約は不要です。
・診察と予防接種をいっしょに希望される場合は、一般診療の時間に予約して下さい。
★ (水)・(木)の予防接種の時間帯は、主に2才までの乳幼児を対象としています。
・2才以上のお子さんと保護者の方は、一般診療の時間に接種をお願いします。
・10月27日(土)、11月の土曜日(10日、17日、24日)、12月1日(土)は受付時間を早めます。
・8時30分〜9時までは主にインフルエンザワクチンの接種を優先します。
・9時からは、通常の診療となります。
ただし、診療内容、予防接種の種類などにより、順番が前後する場合がありますので、予めご了承下さい。
インフルエンザワクチン問診票は前もってお渡ししますので、記入してお持ち下さい。
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・小学生までは2回接種、中学生以上は1回接種 |
補助のある対象年令 | 各市町村からの補助 | 実施期間 | |
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盛岡市 | 小児(小学校6年生まで) | 1回につき1.000円の補助あり 接種回数2回まで |
h.30.10.20 〜h.31.1.31 |
紫波町 矢巾町 |
生後6ヶ月〜中学3年生まで | 1回につき2.200円の補助あり 2回目の補助は13才未満まで |
h.30.10.20 〜h.31.1.31 |
滝沢市 | 生後6ヶ月〜小学校入学前まで | 1回につき1.300円の補助あり 接種回数2回まで |
h.30.10.20 〜h.31.1.31 |
インフルエンザ ワクチンを、受けましょう
インフルエンザは毎年冬に流行するカゼの親玉のようなものですが、ふつうのカゼと区別して、重症疾患として取り扱っています。カゼと大きく違う点は、発熱、咳、倦怠感などの症状が強く、治りにくいということです。<インフルエンザは、カゼではない>のです。
特徴的な症状は突然の高熱ですが、あまり熱のでない時もあります。また、筋肉痛、関節痛などの症状が強く見られることもあります。
インフルエンザの症状を一言で言えば、“今まで経験したことがない、どうにもならない倦怠感”といえます。一度罹った人なら誰でもわかりますね。“周囲にインフルエンザの人がいて、突然高熱が出て、目が充血して、ぼーっとした表情”だと、インフルエンザかなと思います。
この症状は数日から1週間くらい続きます。以前は(と言っても、もはや十数年以上前の話ですが・・・)、インフルエンザに効く薬がなかったので、毎日解熱剤を使ったり、点滴したりしてましたが、どんどん悪化して、入院することも珍しくありませんでした。何とか治っても、しばらく体調が戻らないため、2〜3週間は仕事が手につかない方も多く見られました。とても重症な病気と思ってください。
インフルエンザワクチンが働くしくみを簡単にご説明します。
@.インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ構造が変化するため、それに合わせたワクチンが必要になります。前年に流行した株から、翌年に流行しそうな株を予測して作られるわけですが、いつもドンピシャリと一致するわけではありません。
しかし、抗体には、よほどウイルスの株が違わないかぎり、似た形のウイルスとは反応し、その働きを中和するという能力がありますので、全くの新型でない限り、十分に効果が期待できます。
A.インフルエンザウイルスは、まず最初に鼻の粘膜で増殖し、それから体内に入り込んで全身を駆けめぐり、時には肺炎、脳炎、心筋炎などの重篤な合併症を引き起こします。これに対し、ワクチンは体内に抗体(IgG抗体)を作り、ウイルスが体内に入り込んでからの活動を抑制するように働いてくれます。
ワクチンによってできる抗体は、血中に存在するIgG抗体です。粘膜で働く抗体は、IgA抗体といいますが、現行のワクチンでは、IgA抗体は殆ど作られません。そのため、ウイルスが鼻粘膜で増殖している時は(鼻水、咳、発熱など初期症状の頃)、ワクチンの効果が十分みられない事もあります。つまり、ワクチンは、インフルエンザの感染を直接防ぐことはできないのです。→軽度のかぜ症状はやむを得ないと思って下さい。
しかし、この増殖したウイルスが体内に入り込んできた時に、ワクチンによってすでに作られているIgG抗体が、ウイルスの活動を防いでくれるため、重篤な合併症を引き起こさないですむのです。ワクチンは、重症化を防いでくれると思って下さい。
ワクチン接種後、約2週間でインフルエンザに対する免疫ができます。この免疫は、5ヶ月間持続します。また、2回接種の場合、1回目と2回目の間隔は、2〜4週間がもっとも効果的です。
年々、インフルエンザの出現時期は早まってきています。今シーズンもすでに9月からインフルエンザが発生し、学級閉鎖も行われています。しかし、流行のピークは、年末から始まり、年明けに一時小康状態になりますが、1月中旬〜2月中旬に多くみられます。
また、最近のインフルエンザの流行の特徴として、短期間に大流行することは殆どなくなりました。しかし、長期間にわたり小流行がダラダラと続く傾向があります。インフルエンザの流行時期を予測するのは難しく、いつ、インフルエンザワクチンを接種したらよいか、迷われる方も多いと思います。
インフルエンザワクチンを接種しても効果が現れるまで、2週間はかかります。2回接種となると、さらに2週間後、つまり、今日ワクチンを接種しても、ワクチンの効果が見られるのは4週間先という事になります。11月中にもインフルエンザの流行が始まる年もありますし、受験生にとっては、3月の受験シーズンまでは油断できません。
以上より、ワクチン接種後4週間(2回接種の場合)で効果が現れる。免疫は5ヶ月間持続する。流行のピークは年明けが多い。年内に流行が始まると流行期間が長引く。4〜5月のインフルエンザは少ない。などということから、なるべく早く接種開始し、年内に終了するようにした方が良いです。
インフルエンザワクチンは一般に生後6ヶ月から行うことができますが、1才未満乳児(以下、乳児)では免疫の上昇が低く、十分な効果が見られていません。しかし、ワクチン接種を繰り返すうちに、少しずつ免疫は高まり、インフルエンザに対して抵抗力が出来てきます。
乳児のインフルエンザは軽症が多いですが、幼児期になると脳炎・脳症のような重症インフルエンザに罹ることがあります。インフルエンザはとても強烈なウイルスですので、罹れば体内の免疫が必死に頑張ります。正しく頑張れば良いのですが、インフルエンザに対してあまり認識(免疫)がないと、訳がわからず頑張りすぎて“免疫の暴走”が起きることがあります。この“免疫の暴走”が脳炎・脳症を引き起こすと考えられています。
乳児の場合、初年度はワクチンの効果が不十分であっても、毎年接種していけば幼児期には少しずつ免疫が高まってきます。その結果、インフルエンザを正しく認識することが出来るようになり、免疫が暴走することなく、通常の免疫反応にとどまり、脳炎・脳症まで至ることは少ないと考えられます。脳炎・脳症予防の観点からも、乳児期からワクチンを接種したほうが良いです。
特に、保育園などで集団生活をしている乳児は、接種した方が良いと思います。保育園の保母さんたちも接種すべきです。また、一番身近にいるお父さん、お母さんもワクチンを接種して下さい。お家での感染は殆どご両親からです。
以上より、1才未満乳児のワクチン接種については、
@.免疫のでき方が十分とは言えず、初年度はあまり効果が期待できないかもしれません。
A.しかし、毎年接種を続けていけば、次第に免疫はできやすくなると考えられ、幼児期によくみられる脳炎・脳症の予防に効果が期待できると思われます。(積立貯金のように考えればよいと思います。)
B.保育園などで集団生活をしている乳児は、一番感染の機会が多いので、接種した方がよいです。
C.乳児の周囲の人達(保育園の保母さん)や、同居する家族(お父さん、お母さん)が、接種することにより乳児への感染は、かなり防ぐことができます。
予防接種をしないで、冬を迎えることは、丸腰でインフルエンザと闘うことになります。
ワクチンは重症化を防いでくれます。積極的に接種しましょう。