・一般診療の時間帯でインフルエンザワクチンを接種します。
・感染予防のため、一般診療だけでなく、予防接種、健診も全て予約制です。院内待機人数を制限しますので、 必ず、時間予約してから受診してください。
・終了間際は大変混み合い、待ち時間も長くなりますので、早めの時間帯に受診して接種するようにしてください。
10~12月の土曜日 (10/15,10/22,10/29,11/5,11/12,11/19,11/26,12/3)に、 予防接種だけの時間帯 (12:00~12:45) を設けます。 |
この時間帯は。一般診療、健診は行いません。インフルエンザワクンのみ接種します。他ののワクチンの接種は行いません。
・新型コロナワクチンとの同時接種は行いません。
・院内待機時間を短縮するために、ご自宅で検温してきてください。問診票は、あらかじめご自宅で記入してきてください。
・ (木)の予防接種の時間帯は主に2才までの乳幼児が対象です。2才以上のお子さんと保護者の方は、一般診療の時間帯に接種してください。
・接種料金・回数:1回5,200円。小学生までは2回接種、中学生以上は1回接種。
・公費補助:盛岡市は1回につき、2,000円。紫波町、矢巾町は、2,200円。滝沢市は1,300円が補助金として公費負担されます。
補助のある対象年令 | 各市町からの補助 | 実施期間 | |
---|---|---|---|
盛岡市 | 生後6ヶ月 〜 中学校3年生まで |
1回につき2.000円の補助あり 2回目の補助は13才未満まで |
R4.10.1 〜 R5.1.31 |
紫波町 矢巾町 |
生後6ヶ月 〜 中学校3年生まで |
1回につき2.200円の補助あり 2回目の補助は13才未満まで |
R4.10.1 〜 R5.1.31 |
滝沢市 | 生後6ヶ月 〜 中学校3年生まで |
1回につき1.300円の補助あり 接種回数2回まで |
R4.10.1 〜 R5.1.31 |
昨年も、一昨年も、インフルエンザは全くみられませんでした。なぜインフルエンザが流行らなかったのか?はっきりとした原因はわかっていません。
複数のウイルスが人に感染するとき、椅子取りゲームのような現象が起きます。これは、一つの細胞に二つのウイルスが感染した場合、一方のウイルスが細胞に感染するのに必要なレセプター(接合部)を独占するため、他方のウイルスが感染できなくなるためと考えられており、「ウイルスの干渉(かんしょう interference)」と言います。
簡単に言うと、水たまりに大きな石と小さな石を同時に投げると、大きな石の波紋が小さな石の波紋を消してしまいます。これと同じです。同じようなウイルスが全く同時に人に感染することは通常ありません。新型コロナとインフルエンザの同時流行が危惧されていますが、時間がずれてそれぞれが流行することはありえますが、全く同時に両方のウイルスに感染することは少ないと思います。
日本でのインフルエンザの流行を予測する一つの方法として、北半球(日本)よりも先に冬を迎える南半球の国々の流行状況が参考になります。南半球でインフルエンザが流行すれば北半球でも流行るし、南半球で流行らなければ北半球でも流行らないというパターンをとることが多いです。
一昨年は南半球では全くインフルエンザが流行しませんでした。昨年は少ないながらオーストラリアでは5才未満と60才以上にみられました。ところが、今年は過去2年間とは比較にならないくらいの流行が見られています。オーストラリアで流行した株は約80%がA香港型です。A香港型は新型(H1N1)2009と比較して、重症化する場合も多く、乳幼児の脳炎・脳症も見られます。
一方、国内の感染症も変化がみられます。過去2年間、小児科外来を賑わす感染症は激減しました。ところが、今年は夏場になってから、一気に常連?の感染症が流行り始めました。手足口病、ヘルパンギーナ、アデノウイルス、溶連菌、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、などが、コロナと同じように流行しています。まるで風邪ウイルスにコロナも仲間入りしてきたような感じがします。
過去2年間、コロナとインフルエンザの同時流行と騒ぎ立てられましたが、全くそういうことはありませんでした。どうせ今年も・・・と思うかもしれませんが、南半球の状況や今の小児科外来をみていると、やはりインフルエンザは心配になります。
人の免疫はインフルエンザのようなウイルス感染を毎年繰り返すことによって、自然に高まると考られています。たとえ症状が出ないような軽い感染でも十分に免疫が高まっていきます。これを、「ブースター効果」と言います。インフルエンザは不顕性感染(感染しても症状がでない)が多く、知らないうちに罹って自然に免疫が高まっている人も多く、実際の患者数より感染者数は遙かに多いはずです。過去2年間は、全くインフルエンザが流行しませんでした。そのため、ほとんどの人はインフルエンザに対する免疫が低下しています。
私は、毎年多くのインフルエンザの患者さんを診ています。皆さんからは「よく先生はインフルエンザに罹らないですね?」と不思議がられますが、診察している多くの患者さんから少しずつ感染して自然に免疫が高まっていると思っています。しかし、しばらくその機会がなかったため、私もインフルエンザに対する免疫は確実に落ちています。今年は2回接種しようかと思っているくらいです。「ほとんどの人が、インフルエンザに対する免疫が低下している。」ということだけは、はっきりしています。
備えあれば憂いなしです。インフルエンザワクチンを接種しましょう。