2009年4月にメキシコで発生した新型インフルエンザ:(低病原性)豚インフルエンザ(H1N1)は、平成23年3月18日、インフルエンザ(H1N1)2009と名称が変わり、季節性のインフルエンザと位置づけられました。もう、新型ではありません。

 しかし、以前から恐れられている(高病原性)鳥インフルエンザ(H5N1)は、明らかな人から人への感染はまだ見られないものの、世界の各地で発症しており、2017年10月11日現在、世界中で860人が罹患し、454人が死亡しています。いつ新たな新型インフルエンザが出現するか予測不可能ですが、私たち人類は多くの対抗手段を持っています。インフルエンザを、恐れすぎず、侮らず、臨機応変な対応が大切です。

 現在のワクチンは、A型2種類(香港型と(H1N1)2009)とB型2種類(山形系統とビクトリア系統の両方)が含まれた4価ワクチンです。

 主に流行するB型インフルエンザは、「山形系統」と「ビクトリア系統」と呼ばれる2つのタイプです。この両方が同時に流行することは少なく、以前は一方だけをワクチンに組み入れていましたが、予想が外れると効果が見られませんでした。現在のワクチンは、この両方のB型が組み込まれますので、どちらのB型が流行しても効果を期待できます。

 また、最近のインフルエンザの流行の特徴として、短期間に大流行することは殆どなくなりました。しかし、長期間にわたり小流行がダラダラと続く傾向があります。インフルエンザの流行時期を予測するのは難しいものがあります。

 通常、インフルエンザはA型が流行し、それからB型が少し流行って終息しますが、昨シーズンはB型が流行し、それにA型の流行が加わって、各地で流行が続きました。

 昨シーズンのインフルエンザは、発熱が見られない?隠れインフルエンザなどと言われたりしましたが、今に始まったわけでもなく、昔からインフルエンザに罹っても発熱もしなければ、元気な人もいました。最近のインフルエンザは軽症が増えたような気がしますが、いつ何時、強毒性のインフルエンザが出現するかわかりません。用心に越したことはありません。

 脳炎・脳症重症な呼吸不全タミフル・リレンザと異常行動の関連、タミフルの効かないタミフル耐性ウイルスなど、未解決、未知の分野も多くあり、インフルエンザ対策は容易でありません。

 しかし、一方、インフルエンザワクチン迅速検査キットインフルエンザに効く薬(タミフル、リレンザ、ラビアクタ、イナビル)さらに、新薬(アビガン、ゾフルーザ)などなど、私たち人類はインフルエンザに対して多くの手段を持っています。

 インフルエンザは、有史以前(人類が地球上に現れる前)から存在していたと言われます。人類とインフルエンザの戦いには果てがないようです。

 インフルエンザに関する情報はたくさんあります。ここでは、自分の経験をふまえ、現代の医療常識に基づいて、役に立つインフルエンザの知識を、「インフルエンザ特集」としてまとめてみました。ただ、内容によっては、医師間でも統一した見解がないものもあります。その場合、できるだけ主流な考え方に沿って記述したつもりですが、絶対的なものではありません。したがって本文の内容につきましては、ご自身の判断で、ご利用下さるようにお願い致します。